マテーラ・サッシの洞窟住居(ホテル)に泊まる
前回の「アルベロベッロ・トゥルッリに泊まる」編では、アルベロベッロを出発し、バーリ行きのバスに乗ったところまでお伝えしました。
ここからは、再びバーリを起点として、今度はマテーラへ向かって出発。マテーラにて、サッシの洞窟住居ホテルに1泊し、翌日バーリに戻ってくる、という行程を辿ります。最初のバーリ⇒マテーラの移動は日曜日に行いました。
この記事の対象者は
マテーラに行ってみたいが、以下のことがよくわからなくて躊躇されている方。
・公共交通機関で行けるのか?また、日曜日を行程に組み入れざるを得ないが、大丈夫か?
・そのために、事前に準備しておくべきことは?
・マテーラ行きのバスは、バーリ駅のどこから乗るの?
・サッシの洞窟住居ホテルの部屋はどんな感じなの?
・サッシの夜景のおすすめ撮影ポイントは?
等々
前回のアルベロベッロ編でも触れましたが、日曜日だろうが曜日は関係なく、バス移動を優先的に考えたほうがいいと思います。私は、電車のほうが好きなので、日曜:バーリ⇒マテーラはバス。月曜:マテーラ⇒バーリは電車。という予定を組んで臨みました。が、結果、月曜のほうが、マテーラに電車は来なくて、代行バスと電車を乗り継いで、バーリに戻ってきました。最初っから、バスのみで組んでおけばよかったと後悔しましたので、まずは「(曜日に限らず)できる限りバスで。」というのを強調させてください。
バスのチケットは、予めFAL鉄道のサイトから、事前に買って、プリントアウトしていくことをお勧めします。というのは、WEB画面で購入時には便名を選ぶのですが、eチケットには、なぜか便名(時刻)は入りません。その日中なら、いつでも使えるタイプとなります。そして、チケットの購入場所(イタリアでは、タバコ屋で買ったりする)を探す手間を考えると、予め買っておいたほうがだいぶ楽だと思います。ていうか、デメリットが思いつきません。
FAL鉄道:
https://ferrovieappulolucane.it/en/
ということで、私は、バーリ⇒マテーラはバスのチケット(WEB購入済み)とマテーラ⇒バーリは電車のチケット(WEB購入済み)を持って、FAL鉄道に挑むことになりました。
スケジュールの都合上、バーリからマテーラへの移動が日曜日になってしまいましたが、バスは一応動いています。電車は運休で当てになりません。そして、バスもかなり本数は少なくなってしまいますが、動いていることは動いているので、行けないということはありません。うまく組めば、大丈夫です。最悪、バーリで長時間待てば、行けることは行けます。実は私は、安全策をとる人間なので、本当はバーリで3時間待って、夕方のマテーラ行きのバスに乗るつもりでした。が、アルベロベッロからバーリ到着が12:50。そして、マテーラ行きのバスのバーリ発が13:00だったので、もしかして行けるかも、と思い、急遽予定を変更、急いで乗り換えを敢行し、結果、10分の乗り継ぎ成功しました。こういうこともあるので、チケットは前もってWEBで買っておいたほうがいいと思います。繰り返しますが、便名指定はないので、このように臨機応変な対応が可能です。
FALのバスについて、まずホームページでの時刻表の見方をご説明します。上でご紹介した公式ページで、from Bari, to Matera で検索すると、候補が出てくると思うのですが、ここで注目して頂きたいのが、バーリ発の時刻です。おそらくBari Via R. Bovio発の時刻が表示されていると思いますが、我々が知りたいのはこの時刻ではありません。このバスは、バーリ市内のどこか別のところを出発して、駅前を通って、マテーラに向かうバスとなります。つまり、バーリ駅前を通る時刻を知りたいわけです。detailをクリックしてください。

上のように、時刻表の詳細が表示されます。我々が乗りたいのは、バーリセントラル駅でして、Bari Via Capruzziがそれに該当します。したがって、上の時刻表でいうと、実は12:50ではなく、13:00が正解となります。
では、Bari Via Capruzziのバス停はどこにあるの、というのが、次の問題かと思います。下記の地図に示します。下図は、私のようにアルベロベッロからバスで到着し、そのままマテーラ行きのバスに乗り継ぐ方が辿ることになる動線を記載しました。空港から到着した場合などは、臨機応変にお願いします。

アルベロベッロからのバスを降りた場合は、そのまま進行方向に向かって、ひたすらまっすぐ、駅側に沿って進みます。バーリ北口から来た場合は、南口に出たら、右に向かって進みます。
この間、思ったよりも遠いです。途中にダミーのバス停(おそらく他のバス用)がありますが、ひっかからないように注意してください。本当に遠いんです。知らないと、たぶん最初に見つかったバス停で満足してしまうほどです。ですが、何度も言いますが、それは無視してください、トラップです。トラップは2,3個あったと思います。とにかく進んでください。2022年6月時点での目印をいくつか撮影してきました。
・目印その1
バス停のサインそのものを撮影しました。逆光ですいません。ただ、進行方向に進んでいくとこういうように見えますよ、というのもお伝えしたかったので、あえて動線重視での画像となりました。

ちなみに、裏に回りこんで撮影したものがこちら。どっちみち日に焼けてしまって見づらいです。実はこれ、翌日撮影していますので人はいませんが、実際には、バス停には少しは観光客らしき人はいると思います。

・目印その2
バス停そばの線路側の景色です。つまり進行方向右側にこの景色が見えたら正解です。このすぐ手前にバス停があります。逆にいうと、この景色を超えて進まないでください。

・目印その3
バス停から対向車線を眺めた景色です。SISAというスーパーのようなお店を目印にするとよいと思います(ただし、2022年6月時点)。

私が乗ろうとしていたバスは13:00発。少し遅れて13:02に来ました。ですので、ギリギリの方も諦めないでください。少しだけ遅れてくる可能性はあります。事前に購入して印刷していたチケットを見せるだけで乗り込めました。

バスは、1時間45分ほどでマテーラに到着します。マテーラセントラル駅のすぐ側で降りることになります。まず、ここでマテーラセントラル駅の綺麗さに驚かされます。なんなんでしょう、この場違い感。こんなに立派なのに、本日は日曜のため、一本も電車は来ません。

駅から続いているこんな道(下写真)を歩いて、旧市街に向かいます。この通りだけでも数軒あるのですが、最近は、飲み物やスナックの自動販売機だけを何台かまとめて置いてある無人店舗のようなものが流行っているのでしょうか、この街ではやけにたくさん見かけました。ひと昔前は、自動販売機は壊されるので、そんなものを置いてあるのは日本くらいだ、というのを聞いたことがありますが、時代は変わってきたということでしょうか。個人的な推測では、治安面だけでなく、ヨーロッパにおける人件費の高騰からこうせざるを得なくなってきたんじゃないかな、という気はします。それとキャッシュレス決済の浸透ですかね、おつりをたくさん入れておかなくても成り立つので。合ってるかどうかはわかりません。イタリアでもこういった無人自販機コーナーはたくさん見かけます。ただ、そうは言ってもここはイタリア。お金を入れたけど、反応せずで怒っている人は確かにいました。ちなみに私はこの旅で、成功確率100%でしたが、例えば10ユーロ使って、8ユーロ分のベネフィットを受けられば、OKと考えればいいという広い心を持つことも必要かと思います。

旧市街の入り口あたりに、広場があります。広場のなかをよく見てみると、このようにサッシ地区への入り口の階段があります。そうなんです、平面地図だとわかりにくいですが、高低関係でいいますと、最初に到着する広場は、サッシ地区よりは高いところに位置していて、サッシ地区へは階段を下りて入っていく形になります。

とりあえず、サッシ地区には下りていかずに、まずは大聖堂に行ってみることにしました。だいたいの街では大聖堂が中心地にあるため、基本的に私はまずはそこを中心として動き回ることにしています。大聖堂の外観の写真を撮ってみました。高台にあるため、景色は素晴らしいです。

階段を下って、サッシ地区に入っていきます。それにしても、木陰も少なく、暑いです。

今回私が予約しているホテルは、サッシ地区のなかに存在しているため、一旦下ってホテルを目指します。ホテルの近くまできました。下の写真の右前方の山の上には修道院が見えます。

今回予約したのは、FRA I SASSI RESIDENCE というホテルで、洞窟住居タイプのお部屋です。1泊105ユーロでした。アルベロベッロはトゥルッリタイプのホテル、マテーラは洞窟住居タイプのホテル、と一応その地区の特徴をおさえた部屋を基準に宿泊費を比較しますと、アルベロベッロのほうが、少しお高いかなという感じはします。
ホテルのテラスからの景色はこんな感じです。なかなか雰囲気いいです。

部屋のなかは、確かに洞窟風ですね。冷房もありますし、快適に過ごせます。逆に、洞窟と言いながら、ワイルドさは全くありません。まあ、それはそれで全然大丈夫です。そこまでホテルにワイルドさは求めていませんので。

バスタブまでついています。部屋を案内してくれたホテルの人が、ブルートゥースに繋げたら、お風呂で音楽が聴けます、と教えてくれました。ワイルドどころか、近頃の洞窟住居はだいぶ進んでいるようです。

部屋の窓(というかガラス張りのドア)から外を眺めると、こんなふうにサッシ地区が一望できます。

そういえば、移動に夢中で、昼ご飯を食べていませんでした。この時点で16時頃。レストランを探しに行きます。
ところがこの時間はほとんどのレストランは、やっていません。時間が中途半端過ぎました。夜は、だいたい19時半か20時から営業開始のようです。私は移動に必死でそこまで気が回りませんでした。皆さんは、この「レストラン昼と夜しか営業しない問題」にはお気をつけください。仕方ないので、水とジェラートで、空腹を紛らします。
レストランは、googleマップで探して、評価が高そうなところに行ってみました。やってきたのは、La Lopaというレストラン。開店とともに入ってみます。とにかくお腹がすきました。早くパスタを口いっぱい頬張りたいです。

どうやら人気店のようで、予約が入っているので、21時までだったらOKと言われました。中に入ると、ここも洞窟風。たぶんこういう雰囲気を推しているようです。私は、ホテルが既に洞窟風なので、そこまで気にせず。早くパスタを胃に掻っ込みたい。ただそれだけです。

メニューはこちら。2ページにCAVATELLIとあり、そこにはHandmade Cavatelli Pasta云々 14ユーロと書かれています。お腹がすき過ぎているので、あまり読まずにもうそれにしておきます。


来ました。えっ・・?

明らかに少ないです。底が深いのかと思い、フォークでまさぐってみますが、見たまんまです。基本的に、私はミスターアベレージとして、平均的な意見を言うように心がけているつもりです。まず、客観的なことから申し上げます。14ユーロ、現在の日本円価値で約2,000円のパスタを注文しました(2000円のパスタですよ?)、そしたらこれが出てきたとします、皆様はどう思われますか?ということが全てだと思います。普通の感覚の方であれば、アムロ・レイのように、「(2階級特進)、、これだけ?」とつぶやくのではないでしょうか。また、育ち盛りのお子様が一緒にいたら大変です。田中邦衛さんのモノマネで「子供が食べるんでしょうがぁー!」と叫びたくなる方もいらっしゃるかと思います。(オリジナルとは少し意味が違いますが。)
一般的な感覚をもった方々がそう思う気持ちは私にはすごくよくわかるのですが、私もいい大人なので、ぐっとこらえて、付け合わせのパンでお腹を満たします。他にも注文すればいいのでしょうが、その気も失せました。フォローするわけではないのですが、味は美味しかったですよ。たぶん、ここは高級レストランの範疇だったんだと思います。私のようなパスタを掻っ込みたい人が行くようなお店ではなかったということのようです、これは完全に私の選択ミスです。
レストランを出ました。気を取り直して、ここでも、NHK世界ネコ紀行 in マテーラを敢行してみます。

こんなところで、日本人が一人で、スマホを地面に近づけるような不格好な態勢で写真撮影をしています、はたから見たら変な日本人がいるようにしか見えないと思ったのですが、実はこの企画、意外と現地でも受け入れられそうな感じです。通りがかった人たちは、皆さん、so cute!と声をかけてくれます。あ、もちろん、私に、ではないですよ。猫に、です。当たり前ですね、すいません。

こういったときは、本当にジェラートに救われます。空腹が満たせるうえに、体もクールダウンさせることができます。本日もう何度目でしょうか。平均相場は、1カップ(ミドルサイズ)で2種類入れて、2ユーロといったところです。

マテーラのサッシは、昼は昼で絶景ですが、夜景がとても美しくてお勧めです。夜景の場合は、生活感が消えるというか、とにかく綺麗です。とはいえ、どこからでもいいというわけではないと思います。場所によっては、被写体側の街頭が少なかったり。私、歩き回って、ポイントを探ってきました。
ということで、完全に独断と偏見で、「マテーラ夜景撮影ポイント・ベスト3」を勝手に考えてみました。第3位から発表していきます。1位発表の後に地図もつけました。
第3位:マテーラ大聖堂から(下の地図で③)
マテーラ大聖堂前の広場から見ることができます。眼下に広がるサッシ地区を一望できます。ただ、どこを切り取っても、この写真のような感じになります。写真的には、何かランドマーク的なものを入れたい気もしますが、そういった建物は見えません。

第2位:Giovanni Pascoli広場(Piazza Giovanni Pascoli)の展望台から(下の地図で②)
ここは、左前方の大聖堂だけでなく、右側に岩の教会(サンタ・マリア・ デ・イドリス教会)を同時に収めることができるのがポイントです。この岩の教会が、何とも幻想的にライトに照らされています。

第1位:サンタ・マリア・ デ・イドリス教会から(下の地図で①)
この写真は、第2位でも少し触れた、岩の教会(サンタ・マリア・ デ・イドリス教会)に上ったところから、大聖堂方面を眺めています。街頭の量もちょうどよく、大聖堂を中心にして、バランスのいい構図で撮ることができると思います。

以上の3か所を地図に展開しました。よろしければ参考にしてください。

番外編:ホテル(FRA I SASSI RESIDENCE )から
最後にホテルから撮りました。右上のほうに大聖堂が白く輝いて見えます。これはこれできれいです。その下の家々のあたりには、街頭があまりありません。ただ、(遠景ではなく)街中からの撮影のため、まわりに明るさは十分あるために、建物はちゃんと写りますが、オレンジ街頭マニアの方には、ややもの足りないかも知れません。

翌日。今日はバーリ空港から、イタリアを後にする日です。私のフライトは19:35発なので、時間はかなり余裕があります。
チェックアウトを済ませ、まずは、マテーラセントラル駅に向かいます。今日は月曜日なので、電車は動いているはずです。電車チケットは既にWEB購入済みです。昨日見た、ものすごく綺麗なマテーラセントラル駅に入ります。地下にホームがありました。やっぱりものすごく綺麗です。私あまり詳しくはないですが、横浜市の都築区とか青葉区とかにありそうな駅です(勝手なイメージです)。

表示板には、予定どおり11:09のバーリ行きがちゃんと載っています。

ホームのベンチに座り、よし、よし、後はこれに乗ればバーリまで行けて、後はバーリから空港に行くだけか。そう思って、勝利を確信したときでした。駅員さんのような人(工事員みたいな恰好の人)が来て、今日は電車は来ない、と言い出します。ところが、その方はイタリア語しか話しません。たぶん、代行バスが出ているというようなことを言っているようです。この代行バスの乗り場、本当にわかりにくかったので、写真載せておきます。この写真は、駅から道路を渡った反対車線から撮りました。実際に代行バスが来るところは駅側の車線で、この写真の真ん中あたり、黄色い人が立っているあたりです。バス停のようなものはありません。

他にも、電車乗れなかった人たちがぽつぽつと集まってきます。このあたりに代行バスは来ます。私のように電車が急に運休になっても焦らないでください。

代行バスが来ました。ALTAMURA行きのようです。バーリまでは連れて行ってくれません。運転手に、ALTAMURAでバーリ行きの電車かバスに乗り継げるの?と聞いても、I don't knowのこたえ。いやいや、同じ鉄道会社でしょ?けど、ここは少しでもバーリに近づくのが得策と考え、乗り込むことにしました。待っていた他のお客さんも、結局全員乗り込みました。
ALTAMURAに着きました。想像通りのローカル駅です。マテーラセントラル駅が、やっぱりどうかしているんだと思います。駅内で、表示板を見てみると、1時間後にバーリ行きがあるようです。ただ、さっきの例もあるので、どうにも信用できません。それに、いつのまにか、他のお客さんもかなり少なくなっています。単純にマテーラから、目的地がALTAMURAだった人も多かったようです。フライトの時刻までまだかなり余裕あるし、とりあえず1時間待ってみるか、そう考えることにしました。そう思うと、南イタリアの旅において、余裕を持ったスケジュールを組むことはものすごい重要です。ぎりぎりだと絶対焦りますので。今の私にとって、1時間待つなんて、造作もないことです。ここは南イタリアですので。

しばらくベンチに座っていると、胸にFALのロゴが入ったシャツを着た男性を発見。今日はバーリ行きの電車は来るの?と聞いてみると、5分前にならないとわからない、ここはイタリアだ、とか訳わからないことを言ってきます。だって、あなた、この鉄道会社の人でしょ?一体どういうことなんでしょう。この国がG7の一員ということが信じられません。これなら、よほど、オランダやベルギー、スイス、オーストリアのほうが、しっかりしています。国力としては、単にGDPで見ているんでしょうけど、それは人口が多いほうが有利になるので、やはり先進度合いは、一人当たりGDPで判断しないといけないようですね。
ただ、このFALの職員らしき人、「自分もバーリに行くつもりなので、自分の動きを見ていろ」とも言っていました。要するにマンマークですね。遠いイタリアのアウェイの地で、イタリア人FWの突破を許さないよう、元鹿島アントラーズの本田泰人選手ばりのすっぽんディフェンスを決行します。このイタリア人、たまに売店の若い女性に話しかけたり、インザーギのように自由奔放な動きをします。そんな彼を、つかず離れず、しっかりマンマーク。その若い女性には何本もシュートをうつものの、相手にされなかったようで、結局ゴールは決められず。意外とだめだめフォワードだったようです。
そうこうしているうちに、イタリア語で駅内アナウンスが流れます。アディショナルタイムが何分、とかでしょうか。何を言ってるのかさっぱりわかりません。が、彼を見ていると、2番線へホームを移動していきます。どうやら、バーリ行きは2番線にきます、と放送が入ったようです。私もしっかりついていきます。

バーリ行きの電車がきました。彼とは、ここでタイムアップ。ユニフォーム交換とはいきませんが、しっかりアイコンタクトを交わして、お別れです。

ようやくバーリセントラルに帰ってきました。この時点で14時頃になってしまいましたが、まだ時間はあります。せっかくバーリにきたので、シーフードを求めて街に出ます。

バーリは、なんとも南国風の街並みです。スイスにいると、こういう景色も新鮮で、なんだかわくわくしてきます。きっと周りの人は、なんでこんな日常の通りを写真なんて撮ってるんだろう、という感じだと思います。

旧市街のちょっと手前にある、La Tana del Polpoというお店にきました。

メニュー1ページ目からオクトパスサラダと、スパゲッティを注文。このオクトパスサラダは、店員さんの勧めに従いました。


これが、そのオクトパスサラダです。これ、写真ではそこまで多くなさそうですが、下のほうにもタコがぎっしり詰まっていて、めちゃくちゃ食べ応えがあります。しかもぷりぷりしていて、美味しいです。確かに、これはお勧めです。絶対、パスタ前にこれも頼んでみたほうがいいです。

スパゲッティも、もちもちしていますし、シーフードがたくさん乗っていて、こちらも満足です。このレストランは、かなり当たりです。

せっかく旧市街の近くまできたので、バーリ大聖堂だけは観て帰ることにしました。が、せっかく来てみたら、なにかの撮影をしているらしく、TVクルーらしき人に、広場に入らないで、と言われました。そういえば、最近、NHKが尾瀬で似たようなことをやっていて非難を浴びているという日本のニュースを見たような気がします。要するに、それです。しばらく撮影を見ていると、車がすごい勢いで入ってきて、急ブレーキ。中から、女優らしき人が出てきて「はい、OK!」が出ます。お付きの人が、ジェラートを持ってきて、たぶん「お疲れさまです」と言って渡しているようです。女優は何も言わずにそれを受け取り、日陰でジェラートを食べています。

仕方なく、私は角度のないところから、一応バーリ大聖堂を撮影。ただ、正直、この旅で十分絶景を見てきたあとなので、こんな角度のない写真でも、たいして悔しさも感じません。はい、これがバーリ大聖堂ね、くらいの感覚です。

バーリセントラル駅に戻ってきました。この表示板のBITONTO行きが空港に行きます。BARLETTA行きはどうなんでしょう。一応飛行機マークはついていますが、バスのようなマークもついているため、ちょっとよくわかりませんでした。確実なのは、BITONTO行きです。そう考えると、私が乗る16:43のあとは、17:39とかなり間が空いているようです。このことからも、空港に向かわれる方は、充分余裕をもって行ったほうがいいと思います。

来るときの空港駅では、自動改札でしたが、このバーリセントラル駅の乗り場は、改札がありません。ですので、この機械で切符に打刻をします。あ、切符はこの駅の自販機で買えます。要領は、最初に行先の駅タップして、Confirmボタンを押してお金を払うだけです。

空港駅に到着しました。例によって、長い長い地下通路を空港に向かいます。途中、これからバーリに向かう観光客とすれ違います。それを見ても、これから行くのか羨ましい、と思える自分は、もうここにはいません。逆に、これから行くのか、大変だな、とさえ思えてしまいます。それくらい、ここに来て、どっと疲れが出てきてしまっています。
ターミナルにつくと、明らかに1か所だけやたら混んでいる窓口があります。Sicily by Carというレンタカー会社のようです。他の、有名どころのレンタカーはガラガラなのに、不自然にここだけ混んでいます。なんなんでしょう、ここは飛び抜けて安いのでしょうか。今は、ちょっと調べる気力もなくなってきています。もし、バーリでレンタカー利用を考えている方がいたら、このSicily by Car、ちょっと調べてみてはいかがでしょうか。とにかくすごい人気です。

最後に、税関の場所を調べました。出発ロビーの、道路側にあります。セキュリティチェックに入る前で、誰でも入ってこれるエリアです。各航空会社のカウンターがあるフロアということです。この窓口に「TAX REFUND」と書いてあるので、間違いはなさそうですが、やはりそこはイタリア、私が通ったときは窓口はクローズでした。例によって、当てにならなそうです。セキュリティゲートの先に行ってしまうと、もう税関はありませんでした。

2泊3日のアルベロベッロとマテーラの旅、いかがだったでしょうか。このエリアを公共交通機関で回るのは、なかなかハードルが高いことを感じて頂けたことと思います。そんななか、少しでもリスクを下げるためにできることは、繰り返しますが、
1.できるだけ電車は使わず、バスでの移動を優先する。
2.スドエストのチケットは現地購入。
3.FALのチケットは事前にWEB購入。
これが、私の経験から感じた、こちらサイドが準備できることだと思います。あとは、こちらでコントロールできないことが起こる可能性がありますので、そこは臨機応変に、ということになろうかと思います。
アルベロベッロ、マテーラへ公共交通機関を利用して回ろうと思っている方へ、この情報がお役に立てば幸いです。
ではまた。