アルベロベッロ・トゥルッリ(ホテル)に泊まる

2022年6月後半、南イタリアのアルベロベッロとマテーラを訪れました。具体的には、バーリ空港に入り、そこから公共交通機関を利用して、アルベルベッロ(1泊)とマテーラ(1泊)と回ってきました。一部の情報によると、日曜日の公共交通機関の移動は避けたほうがよいというのを見ましたが、そうは言っても、私は会社員。週末を利用して行くしかないので、土曜にバーリ到着、アルベロベッロへ⇒日曜にアルベロベッロから(バーリに戻ってきて)マテーラへ⇒月曜にマテーラからバーリ、バーリから出国。という行程を組みました。

まずは、第一部として「アルベロベッロのトゥルッリに泊まる」編として、「土曜:バーリからアルベルベッロに入りトゥルッリ泊、日曜:アルベロベッロからバーリ(日曜)」という行程を報告したいと思います。

この記事の対象者は

アルベロベッロに行ってみたいが、以下のことがよくわからなくて躊躇されている方。

・公共交通機関で行けるのか?また、日曜日を行程に組み入れざるを得ないが、大丈夫か?

・そのために、事前に準備しておくべきことは?

・トゥルッリホテルの部屋はどんな感じなの?

・バーリ空港からバーリ市内への行き方は?

・バーリからアルベロベッロへはバスにすべきか、電車にすべきか?

・バーリ、アルベロベッロそれぞれのバスの乗り場は?また、チケットはどこで買えるの?

・アルベロベッロではどういうお土産が売ってるの?

等々

アルベロベッロとマテーラを公共交通機関で巡るには、私のようなごく普通の、旅の達人でもなんでもない、平均的な人間にとっては、なかなか大変な作業です。実際に行ってみた人間として、率直な感想を申し上げますと、ここはレンタカーで巡るべき場所だな、とは正直感じました。実際、それぞれの街は観光客がたくさんいたものの、公共交通機関は本数も限られていることから、多くの観光客は自家用車またはレンタカーを利用しているものと想像できます。もしお金に余裕がある方ならば、まずはレンタカーを検討するのがファーストオプションかと思います。

とはいえ、私は一人旅のため、レンタカーは高くつくし、そこまでお金もかけられないことから、全て公共交通機関利用で頑張ってみることにしました。ですので、私と同じようになんとか頑張ってトライしてみようと思っている方々が、このブログを見て頂いて、少しでも不安を和らげて頂ければ嬉しいです。特に日曜日にアルベロベッロからマテーラの移動を体験してきましたので、是非参考にしてください。

で、まず最初に準備段階の結論を言います。実際に体験した結果から私が導き出した準備段階にできる限りの(公共交通機関利用における)ベストプラクティスは、次のとおりです。バーリ起点を前提とした話です。また、曜日に限らず、です。

1.スドエスト鉄道、FALともに、鉄道はなるべく使わない。できるだけ、はじめからバスを利用した計画を立てる。

2.スドエスト鉄道は、チケットは現地購入。

3.FALは、チケットは予めWEB購入。

です。まずは、結論だけ列挙しましたが、なんのこっちゃという話だと思います。この後、少しずつ、経験を交えながら説明していきますので、ご安心ください。

公共交通機関でアルベロベッロへ行くには、スドエスト鉄道という私鉄の会社を利用することになります。また、マテーラへ行くには、FALという、これまた別の私鉄を利用することになります。ともにバーリを起点として運行している会社です。そして、ともに、日曜・祝日は電車は運休することで、おそらくこの記事に辿り着いた方々にとっては有名な私鉄です(これが巷で言われている、日曜・祝日は移動するな説の根拠のひとつとなっているようです)。

それぞれホームページもありますので、タイムテーブルや、チケット購入もそこからできます。私も、不安だったので、全て予めチケットはホームページから購入、印刷して持っていきました。

スドエスト鉄道

https://www.fseonline.it/s/?language=it

FAL

https://ferrovieappulolucane.it/en/

一応、私の準備したチケットと、その結果を報告します。

土曜日:

<1.用意したチケット>バーリ⇒(スドエスト鉄道の電車)⇒アルベロベッロ

<1の結果>スドエスト鉄道のバス ×失敗

日曜日:

<2.用意したチケット>アルベロベッロ⇒(スドエスト鉄道のバス)⇒バーリ

<2の結果>スドエスト鉄道のバス 〇予定通り

<3.用意したチケット>バーリ⇒(FALのバス)⇒マテーラ

<3の結果>FALのバス 〇一応、予定通り(乗ったバスは違ったが、一応たどり着けた。)

月曜日:

<4.用意したチケット>マテーラ⇒(FALの電車)⇒バーリ

<4の結果>FALのバス&電車 ×失敗

このように、今回の行程で全4つのチケットをWEBから買って持っていったのですが、結果は日曜の2と3のみ、ほぼ予定通り。2勝2敗という結果でした。

電車は本当に当てにはできなくて、平気で運休したりします(詳細は後述します)。日曜じゃなくても、です。私は基本的に電車のほうが好きなので、(電車が運行していると思われた)日曜以外は電車で組んでしまいましたが、それが裏目にでました。なんと、はじめからバスで組んでいた日曜日が大丈夫で、それ以外の電車が全滅という結果でした。また、タイムスケジュールを見ても、実はバスのほうがちょっとだけ安いし、早いです。これらのことから、スケジュールを組む際には、できる限りバスを優先したほうがいいです。これは、曜日関係なくです。はなからバスのみで考えれば、日曜移動するな説は、そこまで気にしなくていいと思います。

日曜移動するな説のもうひとつの根拠は、バスのチケット購入場所がお休み問題だと思います。イタリアでは、バスのチケットは近くのタバコ屋などの売店で買うことが多いです。ところがそれらのお店が日曜日がお休みだとどうしようもなくなってしまうというリスクがあります。これが、上記「3.FALは、チケットを予めWEB購入」を勧める根拠です。そして、私、実際にFALサイトからチケット購入してみましたが、便名など選択しますが、最終的に発券されるチケットには、時間(バス便名)指定はなく、ただ、例えばBariからMateraと書かれているだけです。つまり、購入しておけばその日であればいつでも使えるというやつです。ちなみに、FALでのチケット購入には、ログイン情報の登録が必要ですが、確か必須項目は、メールアドレスとパスワードだけじゃなかったかなと記憶しています。そこまで難しくなかったです。現地でタバコ屋を探すほうがよっぽど難しいと思います。

すいません、ここはアルベロベッロの部でした。では、なぜ、「2.スドエスト鉄道は、チケットは現地購入」なのか、ですが、こちらは、日曜でも現地でチケット購入できるから、と、eチケットに便名が指定されてしまうから、です。

南イタリアでは、列車やバスの予定なんてすぐ変わることはよくあることで、スドエストにたどり着く前に、既に予定が狂っている可能性もあります。その場その場の現場対応力が要求されます。そのときに乗れそうなバスに乗るのが一番だと思いますし、便名が既に決まっていると焦ってしまって、判断を鈍らせるかもしれません。スドエストのチケットが買える場所はリサーチしてきたので、この後のほうを見てみてください。日曜でも買えることを確認済みです。

さて、旅のスタートはバーリ空港に到着したところから始まります。アライバルを抜けたら、左手に進みます。突き当たりまで行くと、このようにレイルウェイステーションへ続く出口になります。

このまま進み、エスカレーターを下ると、チケット売り場があります。自動販売機が数台置いてありますので、そこでチケットを購入します。ほんとは、その画面推移も写真撮りたかったのですが、モタモタしてたら、案内係の女性が、メイアイヘルプユー?と来てくれました。こっちから頼んでないのに、なんと優しい方なんでしょう。少し感動しました。なので、写真撮り損ねました。確か、第一画面で、路線図が表示されてたので、Bari Centrale をタップして、次画面で左下のconfirmボタンを押しただけで、精算に進んだはずです。

これがチケット。5.1ユーロでした。このチケットは簡単に買えますので、予め購入しておく必要はないです。

そのチケットを持って、更に進みます。ここ、結構長いです。まるで京葉線のようですが、決定的に違うのは、ほぼ人はいません。

これが私が到着したときの列車の運行状況です。時間帯によっては、一本逃すとだいぶ待つこともありそうです。この後のバーリセントラル発アルベロベッロ行きの交通手段を考えたとき、焦らないように余裕を持ったスケジュールを組んでおきたいものです。

バーリセントラル行きのホームは、この突き当たりです。ここから入ればいいです。帰りは、逆サイド(向こう側)のホームに到着する形になります。それにしても、綺麗な駅です。失礼かもしれませんが、南イタリアにいることを忘れてしまいそうです。

バーリセントラル(ツェントラーレと発音するようです)駅に着きました。空港からの電車から降りて、そのまま直進、エスカレーターを上がって、外に出たところからの景色です。右前方にトレニタリアというイタリア国鉄の駅舎が見えます。ここは、バーリセントラル駅の北側ということになります。

今度は逆にトレニタリア側から、今乗ってきた空港からの電車が着いた駅舎を眺め手みます。帰りもここから空港に向かう方も多いと思いますので、位置関係は頭に入れておくといいと思います。

トレニタリアのバーリセントラル駅の駅舎に入ります。入って左に向かって進むと突き当たるあたりに地下道に入る階段があります。Sud-Estと書いてあります。ちなみに、Ferrovieは鉄道という意味です。たぶんこの旅で何度も目にする単語です。

看板に従い、階段を下ると地下道となります。実は他にも地下道はあって、どこから行ってもいいです。要するに、北口から南口へ行きたいということです。とにかく南口に向かって突き抜けてください。

この通路だった場合、これが突き当たり。スドエスト鉄道は階段上がれ、と言っていますので、したがいます。

下の写真は、階段上がったところです。ホームの先が工事していて、入れなくなっています。このあたりから、いやーな予感が漂い始めます。

近くには、スドエストの待合スペースがありますので、この近辺がスドエストエリアなのは間違いなさそうです。が、どうしてもホームが見つかりません。この下の写真の右側は、トレニタリアの10番線で、スドエストではありません。この10番線のところには、発車表示板もありますが、トレニタリア分だけで、スドエスト分は表示されません。左側はもう外の道路になります。この待合スペースには、窓口はなくて、もちろん駅員さんが常駐してるわけでもありません。

ただ、チケットの自動販売機だけはあるようです。私は電車チケットを既に持っていましたが、バスのチケットもここで買えるか試したくなってきました。

今回は既に電車のチケットをウェブ購入済みなので、私は関係ないと言えば、ないのですが、一応、Alberoと入力したら、Alberobello(bus)も出てきたので、バスも買えそうです。また、翌日の日曜日もここに再び来て、機械が動いていることを確認したので、日曜日でもここでバスチケット買うことはできるのは確定ということでよさそうです。ちなみに、片道で、電車だと5.2ユーロ、バスは4.4ユーロです。

おっと、そんなことをしている場合ではなかった、まずは電車を探さなくては。今は10時ちょっと前。私の乗る予定の電車は11:11発とチケットには記載されています。まだ1時間はありますが、予め乗り場を知っておきたいので探し回ります。

スドエストの人は見つからないので、トレタニアの人に聞いてみます。すると、ゴートゥーブース、と言ってきます。はぁ?ブースってあの待合スペースのこと?ブースには誰もいないから聞いてるんですけど。ブースはどこにあるの?と聞いたら、あそこの道路だと言ってきます。どう見ても、道路にブースなんて見当たりません。しばらく考えて、はっと気づいたのですが、どうやら彼らはバスのことをブスと言うようです。それで辻褄があいました。これは、この後、この旅で他のイタリア人からも何度も耳にしました。イタリア人は、英語を話しているときでもバスをブースと呼ぶ、これは行き方を尋ねるときにはよく耳にしますので、是非知っておいてください。親切に一生懸命教えてくださったトレニタリアの方、本当にありがとうございました。

そして、よくよく見ると、イタリア語の張り紙が貼ってあります。私、イタリア語はわかりませんが、どうやら2022年6月13日から8月15日まで、Bari sud est 駅から出発というような気がします。それなら、ウェブでバーリセントラルからの電車チケット売るなよ、という気がしますが、まあそういうことがあっても、ここはイタリアということで、落ち着きましょう。

さて、どうするか、考えながらひとまず道路に出てみると、左前方にバスが数台見えます。今はまだ10時少し前で、乗るはずだった電車は、発車までは1時間以上あり、そのうえその電車もここには来ないことが分かった以上、手持ちの電車チケット(11:11発)で、ちょうどいいバスに乗れないか、トライしてみることにしました。

ここにはバスが2台停まっていて、それぞれバス乗車口のところに人が立っています。手前のバスはPutignano行きと表示されてます。聞いてみると、前方に停まってるバスがAlberobello行きなので、そっちに行ってくれとのこと。行ってチケットを見せてみたら、案の定、これはトレインのチケットだとか言い出します。いや、だって、今日トレインないでしょ?と食らいつきます。確かに、時間は1時間前ですが、どのみち電車はないんだし、しかも電車が来ないのは鉄道会社側に起因する理由なのだから、これは(時間のことは置いておいて)正当な主張のはずです。最後は出発時刻が迫ってきたのか、Take this!と言われ、無事に乗り込むことができました。

ここまでの一連の流れを総括すると、このスドエストのチケットは先ほどの待合スペースで(日曜日も)買えるので、現地で買ってしまったほうがいいと思いました。私のように、余裕を持ち過ぎたスケジュールでチケットを買ってしまうと、こんなところで1時間以上も待たなくてはいけない羽目になる可能性がありますし(少なくとも交渉しない限りは)、とはいえ、ギリギリの予定も、先ほど空港からの電車の本数について触れたとおり、かなりリスキーです。このスドエストは、当日ここに到着してからちょうどいい時刻のバスのチケットを買うのがベストだと思います。

また、ここまでのバーリセントラル駅内での道のりを一応地図にも記載しておきます。

1時間6分くらいで、アルベロベットに到着です。なんと、これは、ほぼ定刻通りです。バスは意外と優秀なようです。こんな感じのただの通りに到着します。まわりには、トゥルッリらしきものは一切見当たりません。一応到着場所を地図に示しておきます。

私は、翌日はアルベロベッロ⇒バーリ⇒マテーラという移動予定で、アルベロベッロ11:55発のバスでバーリ行きのバスチケット(時刻指定あり)を既に持っています。明日の乗り場が少し心配になってきたので、まだ観光は急がずに、明日の乗り場を探してみることにしました。まずは、周辺の現場確認を行います。もはや刑事のような動きです。同じバスを降りた人のなかに、そんな人は周りに誰もいません、みなさん観光へ向かいます。

降りたところから渡った反対車線側に、バス停らしき看板が見えます。たぶんこれなんだろうと思いながらも、私のなかには、ここは南イタリア、信用ならんといった感情が芽生え始めています。本当にバスが来るのか、張り込みを開始することにしました。

灼熱のなか、張り込み開始から30分以上は経ったでしょうか。こうなると、あんパンと牛乳がほしくなります。刑事ドラマだったら、相方が差し入れてくれるのでしょうが、ここでは私一人です。ん?そういえば、刑事は2人一組で行動すると聞いたことがあります。ということは、私はさしづめ、現役刑事ではなく、定年退職後もひとりで未解決事件を執念で追い続けている平泉成さんといったところでしょうか。だんだん暑さのためか、朦朧としてきて、そんなつまらないことしか頭に浮かんできません。

来ました!11:51。出発の4分前です。ここでも遅れることなく、ちゃんとやってきます。気になったのは、54分には出発してしまいました。出発が若干早まることはありそうなので早目にバス停に着くようにしましょう。

まずは一安心できましたので、これでようやく観光に向かいます。徒歩で6分くらいでしょうか。トゥルッリが見える教会横の展望台らしきところに出ます。説明が遅れました、トゥルッリとはこの円錐型の屋根のかわいらしい建物のことです。

この景色を見たくて、苦労してここまでやってきました。そう思うと、感慨深いものがあります。簡単に行けるところもそれはそれで楽でいいですが、苦労してくるというのも、感動もひとしおです。それにしても、日差しが強く、暑いです。

たぶん、ここ(下写真)も有名なポイントのひとつです。5つくらい並んでいて、屋根のマークみたいなものがきれいに見えます。中はお土産屋になっているようです。

教会もトゥルッリ仕様です。本当に不思議な街です。

公衆Wifiのサインもトゥルッリ仕様になっています。ん?よく見ると日本語で「ワイヤレスブロードバンドでインターネット接続!」と書いてあります。

とにかく写真をたくさん撮りました。多くの観光客が、自撮りしたり、ポーズを決めて人に撮ってもらっていたり、とSNS映えしそうな写真を撮りまくっています。この街全体が、完全に映えスポットという感じです。

一応、あまり人が映り込まないようにして写真撮っていますが、本当はだいぶ観光客は多いです。ここまでの不便さが信じられないくらいです。皆さん、自家用車かレンタカーで来るんでしょうか。車のナンバーはほぼ100%イタリアナンバーですが、それだけでは自家用車かレンタカーは見分けられません。ただ、観光客の方々もイタリア語を話す人が多いように感じられました。おそらくイタリア人にとってはかなりメジャーな観光地なんでしょう。

お昼も過ぎていることから、ランチに行くことにしました。気になっていたRistorante La Cantinaというお店に行ってみました。ここは予約必須の人気店とのこと。一人ならなんとかなるだろうと思って行ってみたのですが、予約でいっぱいとのこと。今日なら14:30ならOK。夜を聞いていると、22:00ならOKとのこと。仕方なく、夜22:00の予約だけして、Ristorante La Cantinaは後にします。さすがは人気店です。

次に向かったのは、Ristorante Il Pinnacolo。すぐに入れたので、結局ここにしました。とはいえ、私が入ったあと、入店を断られていた人もいたので、それなりに人気のお店のようです。

メニューはQRコードパターンでしたので、メニュー写真はありません。アパタイザー(前菜)セットみたいなのを頼みました。ここではこれが名物のようですので。テーブルに小皿料理がどんどん置かれていきます。まずは、冷たいものから始まります。

その後、温かいシリーズが登場します。確かに、量はかなりあります。前菜だけで十分です、おなか一杯になります。これで、22ユーロです。使っている材料を考えると、少し高めな気がします。観光客にターゲットに、物珍しさを売りにする、というビジネスモデルのようです。

肝心のお味ですが、私はあまり大げさに煽ったり、偽るのは好きではないので、正直に言います。私のような凡人の舌には合わなかったです。味が極端に薄かったり、一方で、この赤いトマトソースベースのものは濃すぎたり。口コミはよかったようなので、やっぱり私は、そういった方々が持っているような繊細な舌を持ち合わせていないようです。だいたい、上の白いモッツァレラチーズのような豆腐のような、味のしないやつは、何をつけて食べるのが正解なんでしょう?私、そういうところから素人なので、素人は黙ってろと言われそうなので、このへんにしておきます。

そろそろ、アルベロベッロでのメインイベント、ホテルへチェックインしに向かいます。今回は、どうしてもトゥルッリに泊まってみたかったので、正直高かったのですが、奮発しました。Trulli Holidayというホテルです。1泊170ユーロと、南イタリアの物価を考えると破格(高いという意味で)です。その分、期待は高まります。このホテルは、レセプションは別のところにありますので、まずはチェックインしに、そこを訪れます。

受付の人に連れられて来たお部屋はこちら。まさにトゥルッリホテル、いい感じです。周りのいくつかのトゥルッリもこのホテルの部屋として活用されているようです。まさにこの一帯が、Trulli Holiday村、みたいなイメージです。

早速、中に入ってみます。おー、なるほど、という感じです。秘密基地のようで、ここに今晩は泊まれると思うと、なんかわくわくします。あと、冷房があるのがありがたいです。本当にこの時期、外はめちゃくちゃ暑いので、(たぶんこのエリアは、ほとんどのホテルは大丈夫と思いますが、ヨーロッパ全体で見るとエアコン無しもまだまだ存在しています。)エアコン有無は死活問題ですので、要チェックです。ちなみに、このトゥルッリ部屋は、石でできているので、すぐに冷えます。

思っていたよりも新しそうで清潔な感じがします。それはそれで、私には嬉しいです。奥のほうにベッドルームがあります。

こちらはベッドルーム。天井がトゥルッリ型で高くて広々と感じます。

シャワーも新し目です。バスタブはありませんが、全然OKです。

少しゆっくりしてから、夜ご飯を食べに、先ほど22:00に予約したレストランRistorante La Cantinaに向かいます。向かう途中で思ったのですが、明らかに昼より人出が増えています。昼は暑すぎるので、日が傾いてきてから動き出す人も多いのでしょう。この街、夜はだいぶ賑やかになります。

私はパスタが食べたかったので、パスタ部分のメニューページを貼っておきます。

私は、店員の薦めにしたがい、本日のパスタにしてみました。見た目は薄そうに見えますが、しっかりとオリーブオイルとガーリックの味が効いていて、パスタはもちもちしていて、大変おいしかったです。この耳たぶのような形をしたパスタ、オレキエッテといって、この地方の名物らしいです。満足です。こんなことなら、昼も14:30でもいいので、ここにすればよかったです。確かに、まだまだ人は入ってきますし、明日のディナーの予約だけをしに来る人も何人かいました。さすがは人気店です。「予約必須の人気店」に嘘偽りはないです。

デザートにティラミスまで注文しちゃいました。

さて、食事も済んで、外もだいぶ涼しくなってきたので、街をぶらぶら散歩してみます。この時点で夜11時頃ですが、治安は全く心配ありません。観光客で溢れかえっている感じです。

夜は夜で、トゥルッリが照明に照らされて、幻想的な街並みになります。夜は涼しくなりますし、夜の散歩もお勧めです。

繰り返しますが、なるべく人が映りこまないように撮っています(それでもゼロは難しいです)。本当はもっとたくさんの人出が町中に溢れています。

翌朝、朝食を済ませ、やはり散歩に出かけました。朝は、さすがに人出は少なくて、絶好の撮影チャンスです。ヨーロッパでは、このように、夜遅くまでお酒を飲んで過ごし、翌朝の出だしは鈍くて空いているといのは、だいたいのところで見られるパターンです。そして、そういった朝には、アジア人だけをよく見かけるというのが、ヨーロッパ観光地あるあるです。ところが、この街は不思議なことにアジア人は少なくて(やっぱりコロナの影響でツアーがないからでしょうか。ツアー無しでいくのは、ちょっと難しいかもしれないので。)、その結果、この日の朝は、ほとんど人がいない状況となっていました。そんななか、私ひとりでふらふら撮影を続けます。

NHKの岩合さんの世界猫歩きのような写真を狙ってみます。なかなか難しいですね。やはり岩合さんは偉大です。

これなんてどうでしょう。決定的瞬間の顔を撮れました。素人なりに頑張ってみました。

この街の最後に、お土産についても触れておきます。お土産屋さんは、街の至るところで見かけることができますので、探す場所には困らないでしょう。では、この街では何が売りなのか、と言いますと、おそらく、

・トゥルッリのミニチュア

・テキスタイル

・陶器

・笛

これら推しのようです。すいません、私は例えばオリーブオイルなどの食べ物系のお土産は買わないので(料理はできないため)、今回は食べ物以外でお願いします。

こういったかわいらしいお店に、陶器やテキスタイルが並べられています。私、両方買ってみました。

また、ここなんかは、軒先に石でできたミニチュアが並べられています。見ているだけで楽しいですよね。私、ミニチュアも購入してしまいました。笛については、なんか色んな人が商品の笛を吹いていたりしたので、さすがにこのご時世では、パスと言うことで。

お土産屋で思い出しました。どこから来たのか聞かれて、日本と答えると、白川郷を知ってるか、とか白川郷の話になります。どうやら白川郷と姉妹都市を結んでいるようです。そういえばホテルの人も言ってました。我々日本人は、正直姉妹都市なんてほぼ気にしませんが、彼らは相手のことをちゃんと知っていて、リスペクトしていて、すごいなと思いました。こういう姿勢は、見習わないといけないポイントですよね。日本に帰ったら白川郷に行って、「アルベロベッロの人達、白川郷のことを誇りを持って話していたよ」と伝えたいなと思いました。これは嫌味ではなく、きっと白川郷の方々も嬉しいでしょうから、単純に伝えたいだけです。

そろそろ名残惜しいですが、チェックアウトの時間です。ホテルのレセプションでチェックアウトを済ませます。念のため、ここでも、バス乗り場とチケットの購入場所(実際、チケットは既に持っていますが)を確認すべく、最後の聞き込みです。すると、本日は自転車のロードレースがあるから、午後からのバスは乗り場が変わるとのこと。私が乗ろうとしているバスは午前なので、ラッキーでした。やっぱり聞き込みは大事です。やはり、現場(げんじょう)確認、張り込み、聞き込みは、刑事(デカ)の基本です。

バスのチケットは既に持っているものの、現場(げんじょう)確認したい衝動にかられ、まだ時間はあったので、ホテルで教えてもらったチケット販売場所に行ってみます。どうやらガソリンスタンドでバスのチケットは買えるようです。場所はここです。

思ったよりも遠くて、バス停からは直接視認できないですが、見た目はこんなガソリンスタンドです。今日は日曜日ですが、営業していました。

ここまで来ると、次は、本当にここで買えるのか確認したくなります。既にチケットを持っているにもかかわらず、また買ってしまいました。。バカですよね。4.4ユーロでした。取材費として経費で落としたいくらいです。結論として、このガソリンスタンドで、日曜でもバスチケットを買えることが立証できました。

バス停に戻ります。私は、昨日の張り込みと、本日の聞き込みのおかげで、絶対にここに来ることがわかっていたので、自信満々に道路に座ってバスを待ちます。が、他の欧米の観光客の方々は、皆さん、行き当たりばったりなのか、バスがどこにくるのか自信なさそうにここらへんに集まってきます。そして、なぜか皆さん、こともあろうか、どう見てもアジア人に見える私に、バーリ行きのバスはここに来るのか?と聞いてきます。なぜか何人にも聞かれました。その度に、昨日撮った写真を見せながら、「私は昨日の同じ時刻にここにバーリ行きのバスが来るのを見た。来たのは、11:51分だった」ということをひたすら教え続けます。何人かに教えただけではなく、伝言ゲームのように、他の客にも、あのジャパニーズガイがここに来ると言っていた、と伝えているようで、なんかまわりからの視線をジリジリ感じます。さらには、今日ロードレースがあるようだけど、大丈夫か?といったことまで私に聞いてくる始末。皆さん、私が何でも知っていると勘違いしています。それでも、ご安心ください、一応その件も聞き込み済みです。「ロードレースは午後からだから大丈夫だ」と教えます。最後のほうに来たファミリーは、なぜか、私にチケットはどこで買うんだ?と聞いてきます。もちろん、こちらも聞き込み&現場確認済みです。さっき撮った写真を見せて、そこを右に曲がって、このガソリンスタンドで買えるよ、と教えてあげます。バスは早目に出ることもあるから、早目に戻ってきたほうがいいよ、とまでアドバイスを送ります。私はこんなところで、一体何をしているんでしょう。

最終的には、私が予言?したとおり、11:51分にバスが来て、拍手が巻き起こったりしていました。とにかく、皆さんが喜んでくれてよかったです。平均的な日本人である私がなぜか、こんな南イタリアの片隅で、欧米人観光客達の道しるべになった、なんだか不思議な瞬間でした。ただ、本来の主旨は、「日本人の方々の旅の道しるべになる」ですので、ちょっと主旨はずれてしまった気もします。

このバスに乗り込み、バーリセントラル駅に向かいました。この後、バーリからは、マテーラに行くことになります。

「マテーラのサッシに泊まる」編へ続く。

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