ジャムの妖精が作るコンフィチュールを求めてアルザスの村へ
皆さん、ジャムの妖精って聞いたことあるでしょうか?フランス・アルザス地方でジャム等を作っていらっしゃる方で、その方が(主に)その季節の旬の果物を使って作るジャム(コンフィチュール)は、日本でも買うことができるくらい人気があるそうです。
そのジャムの妖精こと、クリスティーヌ・フェルベールさんのお店が、アルザス地方の村、ニーダーモルシュビアというところにあります。コルマールから、車で20分くらいの小さな村です。
ちょうどアルザス地方に行く用事があったので、寄ってきました。2022年6月の情報です。
一般的に、こういったジャムやスイーツは、(ご家族がいらっしゃる場合は)奥様のほうが情報に敏感で、ご家庭ではこんな流れが想定されます。
奥様「ジャムの妖精って知ってる?今度行ってみたいわ」
旦那様「へえー初めてきいたな。わかった。ちょっと調べてみる」
旦那様(車じゃないといけないところか・・、場所はだいたいわかったぞ。じゃあ駐車場はあるのかな・・)
旦那様(・・・)
そうなんです、車でないと行きづらいところのくせに、なかなか駐車場情報がないんです。Google Mapで、ニーダーモルシュビアあたりを見てみても、2022年6月時点で、この村にParkingのピンが一つも立ちません。
日本であれば、基本的には田舎にいけばさほど駐車場に困らないのだと思うのですが、私の経験だとヨーロッパではその法則は一概には当てはまりません。ヨーロッパの田舎の村は、まるで点のようにその1か所だけに固まっています。そしてそこはだいたいが昔から存在していたためか道は狭いです。よほどの観光地でないと、ビジター用の駐車場なんてありません。実は都会のほうが駐車場が整備されていて、車で行きやすかったりします。
旦那様(駐車場情報がないとちょっと行きづらいな。。)
そして、その怒りは、こちらサイドに向いてくるかもしれません。
旦那様(そんなことも教えてくれないのに、うちの妻を煽るなよ)
そうなってはいけません。大丈夫です、私は世の頑張っていらっしゃる旦那さん達の味方です。もちろん私もこうやって記事にすることで、その「煽り」の一端を担ってしまっていることの責任は感じていますので、できる限りのご協力はさせて頂きたいと思い、ニーダーモルシュビアの駐車場を実地確認してまいりました。
ということで、
この記事の対象者は、
ご家族や奥様から、ジャムの妖精のお店に行ってみたいんだけどと言われたが、周辺駐車場の情報を探しきれなくて、不安に感じていらっしゃる旦那様
という感じで、お話させて頂ければと思います。そもそも私は、そんなに繊細な舌をもっているわけでもなく、当初はジャムとコンフィチュールの違いすらよくわからなかったくらいの人間で、そんな人に食レポされても説得力は全くないと思いますので、それは、他の方が書かれている記事(ジャムの妖精で検索したらたくさんヒットすると思います)にお任せしたいと思います。
一応、名誉のために言っておきますと、今はジャムとコンフィチュールの違いはわかります。たぶん、コンフィチュールのほうが、液体っぽくてさらっとしているんだと思います。
さて、早速、ニーダーモルシュビアの駐車場の話に進ませて頂きたいと思います。Google Mapには表示されませんが、実は村には5か所の駐車場があります。現地にこのような看板がありました。ここに駐車場のPが書かれています。

Google Mapに展開してみました。駐車場番号1~5は私が勝手にふりました。地図上では、Maison Ferberと表示されますが、ここが、目的であるジャムの妖精、クリスティーヌ・フェルベールさんのお店です。

おそらく多くの方が、上マップでいうと、右からor右下から、ということになろうかと思います。私は右から到着しましたので、P1に駐車しました。
まずは、恒例のこのP1の駐車場チェックからです。
①アプローチの容易性 ★★☆
そもそもこの村、高速道路を下りてからしばらく走ります。途中、いくつかの街(村?)を通ることになり、制限速度が30kmになるところもあるので、運転に注意が必要です。駐車場の、というよりは、村としての評価となりました。
②移動の容易性 ★★★
小さい村ですので、歩いて目的地であるMaison Ferberには行くことができます。
③安全性 ★★★
問題なさそうです。この村自体は、極めて平和そうです。
④支払い・料金 ★★★
無料です。
⑤空き具合 ★☆☆
ここが一番のネックです。駐車台数は少ないです。駐車スペースは20台くらいでした。ここが空いていなければ、P2、P3・・へとプランBを想定しながら行く必要がありそうです。この後、他の駐車場の話もしていきますが、これでもこの駐車場が一番大きかったです。なので、ファーストチョイスはここかなあという印象を受けました。
この下の写真は土曜日の朝9時頃、P1を撮影しました。まだ空きスペースには余裕があります。が、街には観光客がほとんどいなかったのに、これだけ埋まっていたのは不思議に感じました。おそらく、観光客以外も停めているんだと思います、無料ですので。

次に、P2に行ってみました(繰り返すますが、私が勝手に番号を振ってます。地元の人にP2はどこだ?とか聞かないでください)。こちらも、土曜日の朝9時過ぎの写真です。P1よりも狭いです。20台いかないくらいでしょうか。しかも、やっぱり停まっています。本当にまだこの時間、観光客はほとんどいないんです。ここに限らず、この村の駐車場は無料です。無料だからこういうことが起きるのでしょうか。P1がファーストチョイスかなあと先ほど言いましたが、もし右下のほうから来て、最初にP2付近に着くのであれば、もしP2が空いていたら、それはラッキーということなので、迷わず停めてしまってください。ここは2番目に良さそうな駐車場です。下はP2の写真です。

次に、P3です(下写真)。地図でみる限り、P2からはすぐ近くです。が、ちょっとわかりにくいです。何がわかりにくいかと言うと、入り方とかではなく、「ここが本当に駐車場で合ってるか?」がわかりにくいという、そもそも論で迷います。どこにもPとも書かれてなくて、白線も引いていなくて、一見するとただの私有地のようです。ただ、何回も地図と照らし合わせてみても、ここ以外考えられません。ここなんだと思います。できれば、P1かP2で決めてしまいたいところです。

次に、P5に来ました。下写真のように、教会の前に、5台くらいだけスペースがある感じです。ここはちょっとないなと思いました。ここを「P」と謳われてもちょっとなあというレベルです。明らかに地元の方で埋まっていそうです。

最後にP4にきました。土曜の朝9時半に撮影です。ここも狭いですが、P5よりはましだと思います。駐車スペースは12台くらいでしょうか。ここはMaison Ferberから近いので、どうしても近いほうがいいという方は、まずはチャレンジしてみてもいいかも知れません。

駐車場は、以上5か所です。
ちなみに、このP5の近く、Maison Ferberとの間にはトイレがあります。下写真の右手の建物の、丸みを帯びた扉がトイレの扉です。

ということで、Maison Ferberに到着です。こんな建物です。明らかに他と比べて人の出入りが多いので、すぐにわかると思います。他のお客さんにどこから来たのか聞いてみたら、ドイツからと言っていました。外国人にとっても、やっぱり有名なんですね。

コンフィチュールは奥の棚にずらりと並んでいます。手前には、時々、水玉の包装がかかっていない特売品のようなものが出ることがあります。

このコンフィチュールの種類の多さは壮観ですね。本当にたくさんあります。フランス語で書かれていますので、Googleカメラ翻訳は必須です。言うほど繊細な舌を持っていない私としては、ルバーブみたいな変わり種はあまり好きではなくて、結局、白桃のような定番品で十分満足します。

これ、これ。この上段のpêche blancheなんとかと書いてあるやつ。私はこれが好きなんです。種類によるのですが、だいたい1瓶8.5ユーロです。

あ、それから、このMaison Ferberは、コンフィチュールだけでなく、ケーキ等のスイーツも売っています。これらもおいしいですよ。こんな片田舎でも抜かりない、さすがフランス、といった感じです。いや、これは真面目な話、フランスのスイーツはレベル高すぎです。外れを探すのが難しいくらい、どこでもおいしいと思います。スイスで暮らしていると余計にそう思います。(スイスをディスってるわけではありません。スイスも、Sprüngli(シュプリングリ)のケーキは、フランスの流れを汲んでいる感じがして、とてもおいしいです)
さて、世の旦那様方。ここまでで奥様は十分満足して頂けることと推測しますが、さらにここから車で25分ほど走らせて、クロス専門店のBeauvilléというところに奥様をお連れしてみてはいかがでしょう。ここは、テーブルクロスや布地を扱っていて、工場直売所のような形になっています。アルザス特有の可愛らしいデザインのクロスが、(ものによっては)お安く買えますし、何より見ているだけで楽しいと思います。NHKの旅するフランス語という語学番組で、常盤貴子さんが訪れたところでもあります。きっと、こういうところが好きな奥様方も多いはずです。

ご覧のように、こちらは、(工場なので)駐車場は広いので、車を停める場所の心配はまず要りません。
お店のなかは、結構広くて、アルザス特有の柄のクロスがたくさん置かれています。

こうったアルザスっぽいクロスは、飾り用にも使えそうだと思います。

いかがでしたか?これなら、行ってみるかという心境になって頂けたでしょうか。
今回ご紹介したコンフィチュール、ストラスブールやコルマールでも買うことはできます。私はこの後、所用でストラスブールに行きましたが、ストラスブールでは、デパートのGaleries Lafayette (ラファイエット)でも買えます。何階かは忘れましたが、とにかくエスカレーターに乗って一番上のフロアで売ってます。これはストラスブールのラファイエットで撮影。

一応、行ったのでチェックしてきましたが、種類はだいぶ少なく、しかも値段が一瓶10.5ユーロになっていました。2ユーロもマージンとるとは。ラファイエット、なかなか強気ですね。

今回のお話は以上となります。今日もどこかの、世の旦那様方の道しるべになれれば幸いです。
ではまた。
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