グレッシャーエクスプレスに乗ってきました。②乗車編

さて、前回(①予約編)の続きで。

乗車するグレッシャーエクスプレスは、クール11:05発ですので、それに間に合うように、クールへ向かいます。

クールへは、チューリッヒからは1時間半くらいなので、朝もだいぶ余裕をもってチューリッヒを出発することができます。

私は、念のためだいぶ早めに着いてしまいましたが、このグレッシャーエクスプレスはサンモリッツからやって来る電車なので、早めに着いても、まだ到着していないため、乗り込むことも、見ることもできません。仕方ないので、クール駅をうろうろしていました。

この11:05ツェルマット行きが、それです。「mit Zuschlag」 と表示されていますが、これは「特別料金がいるよ」と言っているだけなので、気にしないでください。カメラ翻訳をあてて、翻訳しようとしている観光客を何人か見かけました。

表示板にしたがい、13番線に移動します。ホームにいくと、それなりに観光客がいますが、激混みというほどではないです。そもそもグレッシャーエクスプレス自体、そんなに大勢乗れませんし、サンモリッツから既に乗車している人が、おそらく全体の3/4くらいくらいでしょう。残りの1/4がクールから乗ってくるイメージです。

クールが始発ではないので、停車時間が短いと思われるため、どこで待ったらいいか、気になりますよね。

ご安心ください。ホームにはグレッシャーエクスプレス専用と思われる案内役の方がいて、どこで待てばいいか教えてくれますし、それにこのような紙も掲示してあったので、だいたいわかります。それに、停車時間はそこまで短くはないです。約10分前に来ました。

10:53(出発の12分前)に入線してきました。

先頭車両は、、普通です。スイスでよくみかけるタイプです。その後、グレッシャーエクスプレス用の客車が現れます。ここでようやく「おおー」となります。

チューリッヒの逆方面から入線。列車はここクールで折り返す形になります。サンモリッツから座席を予約する方は、この点を考慮してください。

ついに乗り込みます。あ、ちなみに私が予約したのは2等車で、食事付きです。

席に向かうと、既にテーブルが準備されていました。こんな感じです。座席は少し狭いかもしれません。まあ、そこは2等車ということで。

食事を予約した人の席はこうなっています。まわりを見渡すと、食事をつけた人の割合は、半々くらいでした。乗車している時間帯がちょうどお昼を挟むということで、もっと多いかなと予想していたのですが、意外と「持ち込み」の人たちもいました。確かに、ここはレストランではなく、単なる列車ですから、食べ物を持ち込もうが、それはその人たちの自由ということです。となりのインド人クループは、カレーを持ち込んで食べてました。

少なくとも、水くらいは持って行ったほうがいいですね。もちろん、注文したら有料ですから。

クールから観光客を乗せて、この時点で、席はほぼ埋まった感じです。

11:05に定刻通り出発しました。

このように、上の方まで、ガラス貼りとなっていて、開放的です。ただ、もしかしたら、真夏はちょっと暑いかもですね。5月でもまあまあ暑さは感じました。が、それはもう仕方ないです。開放的と暑さはトレードオフということです。

乗車券の検札は、出発早々2回来ました。最初の人は、指定席券だけチェックして、乗車券(私の場合はDay Pass)も見せようとしても、見ませんでした。ということは、次に来る人は、乗車券だけなんだろうと思ったら、その人は乗車券と指定席券、両方チェックしました。いまいち役割分担が謎です。

列車は、クールの街を出ると、こんなような景色のなかを走ります。

こういった普通の景色も、スイスらしさが感じられます。そうこうしているうちに、どんどん標高をあげていきます。

そういえば、席にはイヤホンがおいてありました。このイヤホンを使うと、あるポイントにくると、そこにまつわる説明を聞けるという仕組みです。あるポイントというのは、そこにくると、車内にチャイム音が流れて、そのときにイヤホンをつけると聞こえるということです。ところがこのチャイム音、短くて、1回きりなので、だいたい聞き逃してしまいます。どうしても聞き逃したくない方は、常に片耳だけつけておくといいと思います。

このイヤホンの仕組み、説明資料には、希望の言語チャンネルに合わせてください、としか書かれていなくて、何チャンネルが何語か書いていないので、最初日本語を探すのに手間取りました。しかも、音声が常に流れているわけではないので。

なので、結論を言いますと、6チャンネルが日本語ですので、6に合わせてください。こんな感じです。

1時間くらいで、最初の停車駅Disentisに到着します。といっても、ここまでノンストップではありません。すれ違いのために止まったり、景色がいい箇所で止まったりと、のらりくらりとしながら、登っていきます。

このDisentis駅のあたりで、だいたい正午過ぎになり、食事がサーブされます。Disentis駅には、だいぶ長く停車をしていて、その間に、ウェイター(ウェイトレス)さん達のサーブが、はかどったなという印象です。列車走行中はなかなか揺れますので、そういうように調整しているのかもしれません。

私が予約していたDish of the day(meat)はこちら。

料理だけ見ると、これで、34CHFは微妙ですね。味は問題ありません、美味しく頂きました。

ただ、何だろう、金額とのバランスですかね、微妙という表現が一番しっくりきます、料理だけでいうと。

とはいえ、アルプスの山中を走る列車の中で食事するという味付けを込みで考えると、納得はできると思います。

料理だけで見てしまうと、料理<金額 と負けてしまいますが、

雰囲気も加味すると、料理+雰囲気>=金額

という構図でしょうか。

「+雰囲気」という主観的な要素のウェイトを、どうとらえるかが人それぞれだと思いますが、私はこの要素を高く見積もりましたので、結論は、わたしのなかでは「料理+雰囲気>金額」が成り立ち、「あり」だと思います。

さて、食事も終わる頃、デザートは?とかコーヒーは?とか聞きにきます。

私はカプチーノを注文しました。もちろん、これらは別料金です。

これらの支払いは、降車前に座席で精算します。ちょうど、レストランで、帰る間際にテーブルチェックするイメージです。とはいえ、どこで降りるかなんて人それぞれですよね。ちゃんと精算しにきてくれるか不安だったので、ブリークにつく30分くらい前に、ウェイトレスの人に、「ブリークで降りるので精算して」と言っておきました。もちろん、ちゃんと精算しに来てくれましたが、他の席の人たちに対しても同じタイミングで精算に来ていたので、もしかしたら、言わなくてもその頃になったら、来てくれたのかもしれないですね。

話は戻ります。Disentisを出発した列車は、ぐんぐん標高をあげていき、グレッシャーエクスプレスの最高地点であるOberalppassというところに到達します。

この、Disentis-Oberalppass-アンデルマット のあたりが、グレッシャーエクスプレスのハイライトだと個人的には思います。このハイライト区間は、進行方向に向かって左側が、景色がいいです。

実はこのあと、アンデルマットからフルカを超えていくあたりは、右のほうがやや景色がよくなりますが、やはりハイライト区間でいい景色を見たいものです。なので、トータルでみると、進行方向に向かって左がおすすめかなあと思います。進行方向と予約画面の座席表の位置関係については、「①予約編」に記載しました。

Oberalppassのあたり、このような湖のほとりで、車内からの写真撮影のために列車は一時停車します。進行方向左側に、絶景が続きます。

最高地点から少し下ったあたりで、列車は駅に停車し、しばらくの間(5~10分くらい)、ホームに降りることができます。

ここからアンデルマットにむかって一気に下っていきます。

アンデルマットを過ぎたころに、パノラマバーという車両がオープンします。私はお酒をそんなに好んで飲むわけではないので、バーといってもそこまで惹かれないのですが、お土産を買うことができるということなので、行ってみました。

このパノラマバー。ランチの後じゃないとやっていないみたいです。たぶん、食事のサーブで皆忙しいんでしょうね。ひと段落ついた、14時頃にオープンすると言われました。

パノラマバーと聞いて、期待させてしまったらすいません。ここです。

で、おみやげは、こんなふうにショーウィンドウに飾られています。

面白そうなのは、上段の一番右のマグカップと、右から4番目のグラスかなあと。何が面白いかというと、両方とも傾いているんです。グレッシャーエクスプレスは走行中どんどん上っていくため、車両が斜めになる、そんななかでも中身がこぼれない。というコンセプトなんだと思います。が、実際にはそこまで車両は傾きません。それと、グラスは思いのほか、小さい印象です。ここはマグカップを買ってみました。

写真を撮ってみましたが、傾いていること、ちょっとわかりにくいですね。これが19CHF。

他のおみやげのリスト(値段つき)を貼っておきます。この紙ではグラスは大きく見えますよね。実際は小さいです。

(※ベルニナ急行乗車後に追記)このうち、マグネットは、似た風合いのものがベルニナ急行の車内でも売っていました。後にベルニナ急行にも乗る予定のある方で、グレッシャーエクスプレスとベルニナ急行で統一感のあるグッズを揃えたい方は、ここでマグネットを買っておくといいと思います。それ以外のグッズは、統一感があるものはありません。

そうこうしているうちに、ブリークまで残り30分くらいになりました。

追加注文したカプチーノの精算に来てもらいます。普通にクレジットカードで支払います。

ブリーク駅に到着しました。正確には、Brig Bahnhofplatz駅です。ブリーク駅前広場駅、みたいな感じでしょうか。実は、ちょっとだけSBB(スイス国鉄)のBrig駅と離れています。といっても、徒歩1分くらいです。要するに、このホームだけ、SBB(スイス国鉄)の駅舎の中に無い、といった感じになっています。

あれだけ、途中でとまったりしながら走っていたにもかかわらず、到着時刻はほぼ定刻でした。

SBB(スイス国鉄)のブリーク駅からチューリッヒには、1時間に1本の頻度で、直通列車が走っていますので、後は寝て帰るだけです。

最後に、

・ひとりで乗りたいんだけど不安、

という方に対して、答えを書いていませんでしたので、私の見解を書いておきます。

結論をいうと、一人はちょっときついかもしれません。

当ブログの主旨として、「どこかの誰かの背中を押す」と掲げておきながら、逆のことを言ってしまって、すいません。

ただ、つらい思いはしてほしくありません。できれば、誰か知り合いを誘ってでも、誰かと行ったほうがいいです。現地集合、現地解散でも全然いいと思います。

グレッシャーエクスプレス乗車に関しては、知らない人3人に囲まれるのは、ちょっと辛いんじゃないかと想像します。これが、食事とかがない普通の列車だったら、一人でも全然OKだと思います。囲まれようが、車窓に集中すればいいだけの話ですので。

ただ、グレッシャーエクスプレスは、食事がつきます。他の3人が食事を予約してくるか、そうじゃないかは、わかりません。もし、その知らない3人が食事を予約して、自分だけ食事なかったら、、とか、その逆で自分だけ食事ありだったら、とか、気まずい状況になる確率は高そうです。レストランで、知らない人と相席して、自分だけ食べてるとか、自分だけ食べてないとか、そういうシチュエーションになってしまう可能性があるということです。

さらにいうと、グレッシャーエクスプレスは、これ自体が目的になってしまっている、というのもあるんだと思います。他に目的があって、列車自体は単なる移動手段と割り切れるのであれば、我慢できそうな気もしますが、これが目的となると、ちょっとつらいかなあということです。

なので、できれば、複数の人で行かれることをお勧めします。

以上でグレッシャーエクスプレスのお話はおしまいです。

皆さんの旅の道しるべになれれば、幸いです。

ではまた。

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