Flix Trainに乗ってドイツ・エアフルトへ
11月も後半になってくると、ヨーロッパ各地でクリスマスマーケットが開催され始めます。だいたいアベレージとしては、11月23日、24日頃がスタートの時期でしょうか。そこから約1ヶ月間、街はイルミネーションで彩られ、華やいだ雰囲気が感じられます。だいぶ寒いですけどね。けど、せっかくのクリスマスシーズン、時期も限られていますので、まずは2022年11月後半、第一弾としてドイツのエアフルトに行ってくることにしました。なぜエアフルト?という声も聞こえてきそうですが、まずは列車が安かったから、というのが最大の理由です。それから、実はこのエアフルトのクリスマスマーケット、なかなか綺麗なんです。ということで、今回のテーマは2つ。①私が利用したFlix Trainについて、と、②エアフルトのクリスマスマーケットについて、をお伝えさせて頂ければと思います。
この記事の対象者は
Flix Trainに興味がある方で、以下のことを気にされている方。
・Flix Trainのチケット購入の際の注意点などは?
・乗り方や、車内の様子は?
そして、クリスマスマーケットに行こうと思っている方で、
・実はちょっとだけエアフルトのクリスマスマーケットがどんなもんなのか気になっている方。
このような方であれば、少しはお役に立てるかもしれません。といっても、ちょっとニッチな気もしますが。
Flix Trainのお話をさせて頂く前に、Flix Busという長距離バス網について、ちらっと触れさせて頂きたいと思います。Flix Busは、ドイツを中心に、格安で長距離バスを走らせている会社です。近年では、このFlix Busという会社、かなりバス路線網が充実してきており、ドイツだけにとどまらず、ヨーロッパ中を走らせてます。皆様のなかには、ヨーロッパをご旅行するときに、使ったことがあるという方もいらっしゃるかも知れません。特に料金が安いことで知られており、バックパッカーにとっては、マストの交通手段とも言えます。今や、ヨーロッパの格安旅の代名詞と言ってもいいくらい、超有名なバス会社です。
そのバス会社が、鉄道にも手を出してきているのが、いわゆるFlix Trainということです。日本だと、JRと私鉄で明確に線路も違ったりしますので、このような一般のバス会社が鉄道に参入する場合は、線路を新たに敷設しないといけないんじゃないの?と思われるかもしれませんが、ドイツではちょっと事情が違います。既にドイツバーン(これがいわゆる国鉄のようなもの)が既に使っている線路や駅を、私鉄扱いであるFlix Trainが間借りして、その上を列車を走らせるということをしています。つまり、ドイツバーンと同じ線路の上を、Flix Trainは走るということになります。
では、2022年11月現在、Flix Trainは、どこの路線で走っているか、ということなのですが、これについては、公式HPで確認できます。

これは2022年11月の情報です。少し前までは、(一番下の)Baselまでは来ていませんでした。ここ数年の間で、路線網を広げてきているようです。今は、バーゼルから出ている列車は、フランクフルト経由でベルリン行きの1系統となります。
ちなみに、チケットもこのサイト、またはアプリから買うことになります。逆にドイツバーンの駅に行っても買えないと思います。あそこで働いている人は、ドイツバーンの職員ですから。基本、駅にいる職員は、Flix Trainについては、何も手助けしてくれません。ドイツバーンの職員だから、という同じ理由です。
冒頭に、なぜエアフルトに行ったか?それは安かったから。と申し上げましたが、このサイト(またはアプリ)の購入画面で、運賃もわかりますので、私は、この路線図と値段を、両睨みしながら、どこに行ってみるのが一番コスパがいいかなあと考えながら、行先を検討したということです。正直、自分のなかで、お得度で納得が得られればどこでもよかったのですが、バーゼル→エアフルトが、私が購入した時点で、なんと驚きの片道9.99ユーロ。これは、こないだのクルジュナポカ17フランを更に上回る激安ぶりです。なんだか、今回も貧乏くさくてすいません。が、6時間も乗るのに、9.99ユーロならば、コスパ的にはかなりいいと思いましたので、今回はエアフルトに行ってみることにしました。(もちろん早く買えば買うほど安くなりますし、出発日が近づくと高くなります。いつもこの価格ではないという点だけはご注意ください。そして、結果として、9.99ユーロでは行けなかったのですが、これについては後でお伝えいたします。)

それから、上画面でおわかりの通り、必ず、Trainだけになってるやつを選んでください。もしかしたら、バスや、バスと鉄道混合(Transfer"乗り換え"と表示されています)が出てくるかもしれません。このサイト(アプリ)は、フリックスバスも買える画面なので、ご注意ください。
ところで、エアフルトという街、実は私はあまり知らなかったので、少しだけ調べてみました。位置でいうと、ちょうどドイツの中央部にあり、フランクフルトとライプツィヒの間くらいでしょうか。テューリンゲン州の州都です。花の街ともいわれ、また、文豪ゲーテゆかりの場所ということで、なかなか由緒正しそうなところで、ヨーロッパの旅行者の間では、それなりに人気の街のようです。確かにFlix Trainはフランクフルトやベルリンにも行けますが、フランクフルトはあんまり面白くなさそうだな、ベルリンは遠すぎるな、ってな感じで今回はエアフルトに出かけてみることにしました。2022年11月後半のお話となります。

ということで、チケットは、このサイトから購入しました。
まず、申し上げておかないといけないのは、バーゼル発と言っても、駅はBasel Bad Station発着となります。この駅は、要するに「バーゼル・ドイツ駅」です。Basel SBB(スイス駅)ではない点、ご注意ください。ここは自力でBasel Bad Stationへ辿り着く必要があります。Basel SBBからは、普通列車でも行けますし、トラムに乗り換えても行くことも可能です。一応、私は、普通列車で行けるようにチューリッヒ→Basel Bad Station(Basel SBBではなく)のチケットは別途買って、当日に備えていました。
それから、Flix Traiinのチケットですが、別料金ですが、座席指定をしておいたほうがいいと思います。特に帰りの列車は、ものすごく混んでいました。(さきほど、実際は9.99ユーロでは行けませんでした。というのはこの話ではありません。後述します)
ちなみに、座席指定の際に、私は一席のみの指定だったからかもしれませんが、”Travel neighbour-free”という「隣の席も(荷物置きとして)予約する」みたいなこともできるようです。ただ、これについては、一言だけ言わせてくだい。これははっきり言って不要です。なぜなら、座席指定していない人が普通に座ってきます。そして、その座席に「この席はリザーブされている」なんて表示はありません(ドイツバーンのICEはあるんですけどね)。人が来たら、いちいち戦わなくてはいけないということです。もちろん、チケット見せれば勝てるんでしょうけど、まず面倒くさいですし、それに、もし全席満席の状況を想像してみてください。他の人からは、痛い視線を感じることは想像できますし、正当な権利者である人間が、なぜそんな肩身の狭い思いをしなくてはいけないのでしょう、という葛藤にも悩まされる可能性大です。以上のことから、この(隣の席を予約するという)機能は使う必要ないと思いますし、その追加料金は支払う必要はありません。隣に人が来たら、素直に座ってもらう、でいいと思います。
それから、チケット購入後でもいいと思いますが、携帯にアプリをインストールして、その中にチケットをいれておいたほうがいいと思います(Ticketsに入り、Import Ticketsで入るはずです)。アプリ名は、「Flix Bus」というアプリです。つまりバスと鉄道、共通アプリです。なぜインストールしておいたほうがいいかと言いますと、2つ後の段落に書いていますが、キャンセルなどの重要な情報がアプリの通知で来るからです。
そして、チケットを無事購入できたら、eチケットを印刷して持っていけばOKです。Basel Bad Stationまで行って、目的の列車に乗り込んでください。と言いたかったところなのですが、私の場合は、ここでちょっとしたトラブルに見舞われました。
前日、私の乗る予定だったFlix Train FLX10が、Basel Bad Stationとカールスルーエ間で、キャンセルになりました、という旨の連絡がアプリの通知で来ました。これ、今振り返ってメール履歴を見ても、メールでは来てなくて、アプリの通知でしか来なかったです。こんな重要な情報なのに。これ、もしアプリ入れてなかったらと思うと、ちょっと怖いですよね。当日Basel Bad Stationに着いても、駅員はFlix Trainのことは知らない体で対応しますので。たぶん困ってしまうと思うので、絶対アプリは入れておいたほうがいいと思います。重要な情報はアプリから来ます。
すいません、話を戻します。バーゼルとカールスルーエ間でキャンセルということは、自力でカールスルーエまで行ってくれ、ということです。まあ、Flix Trainといえども、ドイツの鉄道には変わりませんし、私からしたら、あー出た出た、いつものドイツ鉄道のパターンね。それくらいしかもう感じません。ドイツ鉄道は、遅れやキャンセルなんて、よくあることですから。もうだいぶ慣れました。驚きも怒りもなく、はっきり言って、無感情です。ただ淡々と、代替ルートを探します。今回は、このキャンセルの知らせは、前日の夜に来ましたので、当日じゃないだけ、まだましなほうだと思います。日本の場合は、キャンセルというと、その路線を通る全ての列車が運休になってしまう、つまりインフラ面のダメージの印象が強いですが、ここでは、線路等のインフラは無事で、単にその列車だけが運休というパターンがほとんどです。つまり、同じ路線でもいいので、他の列車を探すこととなります。ここで残念なことに、Flix Trainの代替は、ドイツバーンでは利かず(会社が違うため)、つまりは、ドイツバーンを使ってカールスルーエまで行くには、別途料金が発生してしまうというところです。これが、Flix Trainの最大の欠点だと思います。ドイツバーンだったら、他のドイツバーンへの振り替えはできるんですけどね。結局、先ほど、9.99ユーロでは結局行けませんでした、と申し上げたのは、このカールスルーエまでのドイツバーン料金は追加で支払ったから、ということになります。ちなみに、帰りは、ちゃんとエアフルトからバーゼルまで動いていました。
ということで、バーゼルからではなく、カールスルーエからの乗車ということに急遽変更になりました。
ドイツバーンのことなので(はっきり言って信用していないので)、代替で乗った列車が、更に遅れることも考えらますし、私はだいぶ早めにカールスルーエに到着するように行きました。下写真は、カールスルーエ駅でのデパーチャーボードです。上から4つ目、FLX10のベルリン行きがそれになります。一応、Flix Trainといえども、こういった表示版には、ちゃんと載ってきており、何番線に来るのかはわかるようになっています。これに載っていなかったらさすがに困っちゃいますよね。

この表示に従い、8番線に行ってみます。ホームの電光掲示板にも、ちゃんとこのように表示されます。このあたりは、ふつうのドイツバーンと同じような扱いとなります。

予定が変更になり、この列車はカールスルーエ駅が始発です。5分前くらいには列車は到着しました。下写真のように、鮮やかな黄緑色です。少し離れてみる分には、色使いが鮮やかなこともあって、きれいには見えます。が、近づくと、結構ぼろい車体です。まあ、仕方ないですよね、たぶん他の鉄道会社で使われていた車両のお下がりを買い上げて、塗装し直して、走らせているんだと思います。ドアも手動となっています。

それにしても、この色目。どこかで見たことあると思いませんか?そうです、ワールドカップ日本vsドイツ戦で、伝説の「18秒間で4セーブ」を成し遂げた、日本代表GKの権田選手と同じ色目ではないですか。中には「他の国のキーパーだってこの色着てたぞ」とか「これはキーパーの標準色だ」といった声も聞こえてきそうですが、まあ細かいことはいいじゃないですか。我々、日本人にとって、ドイツ戦に勝利した記念として、今回はこの列車、権ちゃん号と呼ばせて頂こうと思います。

早速、権ちゃん号のなかに入ってみます。車内もリノベーションされた感じで、こぎれいな印象はあります。が、ディテールまで見ていくと、やはりぼろさは感じられます。あと、座席の前後幅がかなり狭いと思います。かなりキュンキュンに座席を詰め込む形で、作りかえたんだろうなという印象です。

座席もこのように、背もたれもだいぶ薄い感じです、けど、薄いからと言って、別に後ろの人が蹴ってくるわけではないので、そんなに不満があるわけでもないんですけどね。後は、先ほどちらっとお話ししましたが、座席予約してあっても、「この席、リザーブしています」みたいな表示は一切ありません。ですので、空いていたら、いかにも人が座ってしまいそうです。

席と席の間に、1口だけ電源がありました。つまり、2席で1口を共用するということになります。

乗り込んだら、自分の予約してある席に座り、検札がきたら、チケットを見せるだけです。この点は、他のヨーロッパの鉄道と同じパターンです。
私の場合は、3号車だったのですが、この1、2、3・・号車も並びも気になるところかと思います。ドイツバーンだったら、だいたい駅の表示板のようなところに、例えば、1-3号車はZoneA、4-6号車はZoneB、みたく、おおよそどのあたりで待っていればいいかがわかるようになっています。が、それは、駅と鉄道が(同じ会社、という)協力関係があって初めて成り立つもので、当然Flix Trainには、駅はそこまで協力してくれてないと思われ、Flix Trainについては、そういった情報は駅の表示版等には載っていません。自力で予想して、3号車付近で待つしかありません。短い停車時間のなかで、前後関係をもし間違えてしまったら、急いで場所を移動しないと、とか不安は尽きないですよね。一応私の経験をお伝えしますと、行きも帰りも、進行方向の前から、1,2,3・・号車という並びでした(行きは、1,2,3・・、帰りは5,4,3・・にはならない、ということ。)。
私は、乗車中は、(先ほどインストールをお勧めした)Flix Busアプリで、だいたいの到着予定時刻を確認していました。下記の画面です。

この画面を見て、もしかしたら、Erfurt central station (Flix Train)とか、Heidelberg central station (Flix Train)とかに付いている、(Flix Train)って何なの?ドイツバーンの駅とは違うところで降ろされてしまうのでは?と思われる方もいらっしゃるかもしれません。その心配は全くありません。ちゃんと、ドイツバーンの駅に到着します。エアフルトだって、普通の中央駅に到着しました。
下写真は、エアフルト駅構内の様子です。大きなクリスマスツリーが設置されておりました。

エアフルト駅はこんな感じです。駅前が広場になっていて、ここにも小さなクリスマスマーケット風のお店が、ソーセージなどの食べ物を売っていました。

駅前には、クリスマスマーケットの案内が。この案内の写真が示すとおり、この街のクリスマスマーケットは、この写真にある大聖堂前(ドム広場)が中心となります。そして、2022年は11月22日~12月22日までの開催のようです。

ちなみに、この駅の並びに、スターバックスがあります。調べたところ、この街にはここ1軒だけのようです。中を覗いてみましたが、ここには"You are here"シリーズのマグカップは売ってませんでした(2022年11月現在)。たぶん、店舗が1軒しかないような街では、わざわざ作らないのかもしれないですね。これは残念です。

まずは、ホテルにチェックインします。駅のすぐ横にあるInter City Hotelというところです。ここは、駅の並びにある感じになっていて、駅舎を出て、右を向けば見えるところです。とにかく、荷物を置いて身軽になって、ドム広場へ向かうことにします。

さて、これから、クリスマスマーケットに向かうわけですが、その前に、ホテルで一応準備を整えます。私は、そこまでクリスマスマーケットマニアというわけではなく、ごく普通のアベレージ人間なわけですが、そんな私と同じようなアベレージの方々に向けて、どのような準備をしていけばいいのかをお伝えできればと思います。
まず、基本的なことですが、十分な暖かい服装でお出かけください。そして、できるだけ身軽で行ってください。場所によってはだいぶ混み合いますので、大きなスーツケースやリュックサックは、不向きだと思います。
そのうえで、何を持って行けばいいのか、ですが、私は、次の3点セットを持って行くことをお勧めいたします。
1.キャッシュ・・お店によっては、カード不可だったり、いくら以上だったらカードOKみたいな制限がつくところもあります。食べ物や飲み物なんかは、だいたいキャッシュだと思います。しかも、大きなユーロ札(例えば100ユーロとか)は、嫌がられることもあるので、できれば、20ユーロ札を多めに、みたいな感じがいいと思っています。
2.エコバッグ・・マーケットを巡っていると、可愛らしいクリスマス雑貨なんかをよく目にします。どうしても、そういうのを見ていると、ちょこちょこ買ってしまいがちですが、小物を買ったときにいちいち袋までくれないことが多いです。ですので、エコバッグを持っていけば、そういう場合に対応できます。
3.タオル・・これが意外と忘れがちです。クリスマスマーケットでは、寒いので、暖をとるために、Glühwein(グリューワイン、ホットワインのこと)を飲むこともあるでしょう。このグリューワインですが、独特なマグカップ(例えばその街の名前や絵が書かれてるとか)で提供されることが多く、その場合、デポジットを払ってまずはそのカップに入ったグリューワインを受け取り、飲み終わったら、カップを返却するとデポジットが返ってくるという仕組みです。そして、そのデポジットを放棄して、カップを記念に持ち帰ることもできます。私は、だいたい記念に持ち帰ることにしています。が、そこで問題が生じます。まず、ワインが入っていたカップなので、ベタベタすること、そして、割れないようにどうやって持ち運ぶのか、という問題です。ということで、これらの問題を解決するために、タオルを持っていくということなんです。まず飲み終えたら、タオルでカップを拭く(近くに水道があれば洗って拭く)。そして、割れないように、そのタオルでカップで包んで2のエコバッグに入れて持ち帰る、という使い方となります。
以上が、クリスマスマーケット用アベレージ的3点セットとなります。ということで、上記3点セットだけもって、ドム広場のクリスマスマーケットを目指します。
道中歩いていると、小規模ながら、いろんなところでクリスマスマーケットが開催されています。街中がクリスマスムード一色です。

目的地のドム広場はまだ先ですが、ついつい美味しそうな匂いに誘われ、屋台を覗いてみます。今回は、右のほうにあるメニューに書いてある、上から2番目のRostbrätelというものを頼んでみました。

パンからはみ出るほどのステーキのようなお肉が出てきました。下写真は、パンからお肉をずらしているわけではありません。これで、4.5ユーロとは、だいぶお得な気はします。

こんな感じで食べ歩きをしながら、ようやく到着しましたドム広場。背後にライトアップされた大聖堂と教会が構えており、荘厳な雰囲気を漂わせています。これら背後の建物の感じ、第一印象はプラハっぽい建物だな、とは思いました。この尖塔の感じとか、プラハっぽいですね。それにしても、素晴らしいロケーションと、なかなかの規模のクリスマスマーケットです。

このタワーみたいなの、確かクリスマスピラミッドと言うんでしたっけ?かなりの高さがあります。もちろん、その後ろにはクリスマスツリーも。背景のドム(大聖堂)や観覧車と合わさって、とても華やかな雰囲気を醸し出しています。

まずは、クリスマスマーケットを抜けた先にある大聖堂へ近づいてみることにしました。中には入りませんが、近くから撮影してみます。ライトアップされており、大変綺麗ですし、装飾もかなり細かくて、この大聖堂、かなりレベルは高い部類だと思います。

ちょうど大聖堂は、少し高いところに建っているので、そこまで登り、後ろを振り返るとこんな感じです。見てください、すごい人です。けど、ここからの景色は非常にきれいだと思いますので、ドム広場に行かれる方は、大聖堂の入り口あたりまで登ってみてもいいと思います。

早速、グリューワインを頂くことにしました。このカップが先ほどお話した、記念としても使えそうなマグカップとなります。お店によって、カップは違ったりしますので、注文する前に、いろいろ回って、どこのお店のカップが欲しいかを物色してからのほうがいいかもしれないですね。まあ、気に入らなければ、返せば(そして、デポジットを返してもらう)いいんですけどね。

少し、マーケットのなかをふらふらしてみます。なんとなく、このエアフルトのクリスマスマーケットの雰囲気、伝わるでしょうか。後ろの大聖堂がいい感じですよね。ハリーポッターのテーマパークみたいです。

こんな汽車なんかもハリーポッターテーマパークにありそうです。ここはMaroniと書いてあるので、焼き栗を売っているお店でしょうかね。

クリスマスマーケットは、こんなふうに通路沿いにぎっしり屋台のようなお店が並びます。要は、日本でいうと、縁日ですね。

基本的には、私はクリスマスっぽい雑貨類が売っているお店を見るのが好きです。きっと、多くの日本人の方もそうだと思います。私、たぶんアベレージですので。ということで、その目線から言うと、エアフルトのクリスマスマーケットは、雑貨を売っているお店もそこそこあるので、平均的な日本人の方は楽しめると思います。これ、何でこんな話をするかと言いますと、クリスマスマーケットは、場所によっては、地元の人のための生活雑貨や衣類などを扱うお店が多いところなんかもあるんです。そういうところは観光客はあんまり楽しめないと思うんです。あと、食べ物中心のところもあったりします。好きな人はそれでもいいのかもしれませんが、アベレージとしては、食べ物はそこそこあればよくて、ヨーロッパっぽいクリスマス雑貨を買ったり、見たりしたいんだと思います。この感覚に賛同頂ける方には、私、今冬は、今回のエアフルト以外にも、クリスマスマーケットは訪れていますので、今後のブログでも、そういった皆様のお役に少しは立てるよう、頑張ってまいります。

だいたい一通り回ってみて気づいたことは、ここのクリスマスマーケットは木製の人形や置物が多いな、という印象です。そして、ドイツ西部との違いは、くるみ割り人形より、パイプ人形(煙出し人形ともいう)が多いことです。西側は、くるみ割り人形がメインのような感覚がありますが、この街は、ちょっと様子が違います。そして、値段も西側よりも若干安い気がしました。

ここなんて、ほぼパイプ人形(煙出し人形)ですね。

こちらのお店は木製の置物が充実しています。このお店で買い物しがてら、ちょっと聞いてみることにしました。こういうとき、私は、トークのとっかかりは、これ、Made in Germanyなの?とだいたい切り出します。だって、そもそもこういうところで買うとき、Made in C国だったら、絶対嫌じゃないですか。すると、もちろんGermanyとのこと。しかも、ザクソニーで作られたものだよと言っています。たぶんザクソン州のことですね。そして、ハンドメイドだそうです。ザクソニーでは、こういった木製のおもちゃが有名だそうです。

ということで、こんな置物とか買っちゃいました。

それから、これも木製です。煙が出るタイプのようです。こんなもの買ってどうするんだという気もしますが、これもひとつの記念です。

更にこんなパイプ人形(煙出し人形)まで。。ちょっと買いすぎましたかね。

こんな陶器の家が売っているお店もありました。これは、私大好きなやつです。特に、その街にあるリアルな建造物だったら、まず買ってしまうやつです。と思って眺めていると、ありました。下写真でいうと右下に写っている横に長い家。これは、クレーマー橋といって、エアフルトで一番有名な建造物だそうです。

早速、現地確認しに、ドム広場を離れて、クレーマー橋へ向かいます。クレーマー橋というのは、家々が繋がって橋のようになっている、フィレンツェのヴェッキオ橋みたいなやつです。下写真は、そのクレーマー橋の内部です。橋のたもとでもやっぱり小さなマーケットは開かれていました。

これが翌日の朝に撮影したクレーマー橋です。外観はこんな感じになっています。

そして、これが、さっきのお店で買ったクレーマー橋の置物です。なかなかいい記念品になりました。

下写真が、翌日のドム広場の全景です。昨日は、夜景でしたが、今日はしっかりと回りの建物が写っています。街並みも美しいところですね。

ドム広場に隣接するペータースベルク要塞という丘にも登ってみました。こんな感じのところを入って(登って)いきます。

これが、そのペータースベルク要塞から見た、大聖堂およびドム広場です。この景色をもって、今回のエアフルトへの旅はほぼ終了です。あとは、再び、権ちゃん号に乗って戻るだけです。

ちなみに、帰りの列車は、エアフルトから乗車するときには、既にかなり混んでいました。Flix Trainは、座席に「この席、リザーブあり」というような表示はないので、やっぱりと言いますか、きっとそうだろうなという予想が当たって、私の予約していた席(窓側)に別の人が座っていました。こういうの、いちいち面倒ですよね。ここ、予約しているんだけど、と言ったら、隣(つまり通路側)が空いているよ、とか訳わかんないことを言いだす始末。皆さんは、こういう場面に出くわしたら、絶対に、ああそうかと言って通路側に座って、引き下がるべきではありません。だって、通路側を予約している人が来ちゃったら困るじゃないですか。ですので、私は、絶対に引き下がらず、その人をどかしました。すると、案の定、途中から隣の通路側の席にも乗客がきて、その予約無しの人は別の場所へ移動していきました。こういう場面に出くわす度、日本人ってほとんどそんな図々しい真似しないじゃないですか、人様に迷惑をかけたくないというか。外国にいて、(人のふり見て、逆に)自分は日本人でよかったな、と思う瞬間ですね。ということで、アベレージの皆さん、こういうときは、絶対にそんな人たちに妥協してはいけませんよ。
最後に、今回のエアフルトのクリスマスマーケットの評価をしようと思います。私は、あくまでアベレージ人間ですので(特別キラキラ好きというわけでもないという意味で)、冷静で客観的に、そして皆様にとってわかりやすく評価したいと思っていて、そのためには、そのクリスマスマーケット自身が持つ「集客力」で評価していこうと思います。つまり、「どのあたりに住んでいる人まで呼び込めるか」という基準です。ワールドレベル(つまり、世界中の人が来ても楽しめるレベル)なのか、欧州レベル(欧州在住者が来て楽しめるレベルなのか)、以下、国レベル、州レベル、市レベル、町レベルなのか、という感じです。
ということで、今回のエアフルトのクリスマスマーケット。集客力は「欧州レベル」と言えると思います。
これは、訪れる前に思っていたレベルよりもだいぶ高いと言えます。私、当初は州レベルか、せいぜい国レベルかなあと思っていたのですが、大変失礼しました。思いのほか、雰囲気もよく、クリスマス雑貨を扱うお店もたくさんあり、欧州の方がわざわざ来ても十分楽しめるところだと思いました。
今回の旅は以上となります。皆様の旅の道しるべになれれば幸いです。それではまた。
“Flix Trainに乗ってドイツ・エアフルトへ” に対して1件のコメントがあります。