ルーマニア・クルジュ=ナポカへ ~ ③クルジュ=ナポカ編
この旅、最後はクルジュナポカ滞在中の出来事を中心に書いていきたいと思います。私、サリーナ・トゥルダに出かけてきた以外は、クルジュナポカで過ごしました。街中をふらついて写真撮ったり、お土産屋さんを探したり。そんななか、いくつか思ったことや気づいたこと等もありましたので、これから皆様がクルジュナポカに行かれるときに、参考になれば幸いです。今回、皆様にお伝えしようと思っていることは、主に下記5つです。2022年11月の出来事です。
1.街歩き
2.街全景を見渡せる眺望スポット
3.お土産
4.レストラン
5.市内から空港へ
では、話を進めていきますね。
1.街歩き
いつもであれば、「観光スポット」といきたいところではありますが、言うほど観光スポットというものはなさそうです。強いて挙げれば、教会と大聖堂、それから見晴らし台、くらいでしょうか。あ、けど、私もそんなにクルジュナポカおたくでもないので、もしかしたらもっとあるかもしれないですね。いずれにしても、観光スポットだけに限らず、街歩きをして写真撮影してきました。それらを(一応観光スポット的な場所も含めて)ご紹介していきたいと思います。
まずは、聖ミカエル教会。おそらくここがこの街の中心地だと思われます。ところで、今回のクルジュナポカ滞在時はずっと霧がかかっていました。こんな教会の塔だって上のほうはモヤってしまっています。

上写真でいうところの、左のほうに中に入る入口があります。下写真は、夜、左側に回り込んで撮影したものです。ここに入口があります。

無料なので、入ってみました。天井が高くて、綺麗な普通の大きめの教会だと思います。

こちらは大聖堂です。この日は、日曜日で、(おそらく)戦没者か何かの慰霊をやっていて、中にもたくさんの方々が、神妙な面持ちで祈りを捧げていたので、中に入りませんでした。建物の外にも、大聖堂に向かって、涙を流しながら祈りを捧げている人たちもいらっしゃいました。その国にはその国の、部外者にはわからないいろいろな事情があるでしょうし、ここはそっと建物の外だけの撮影に留めます。建物自体は立派な建物です。

大聖堂の近くにあったルーマニア国立歌劇場。周りは工事中でした。外からだけの撮影です。

ルーマニア国立歌劇場あたりから、先ほどの聖ミカエル教会広場に続く、エロイロル通りです。夏はオープンテラスなんかがあるのしょうが、11月は、寒々としています。

それにしても、旧共産圏の国には、やたらとデカい銅像が多いです。そして、特に下の写真は、「This is 旧共産圏」という写真が撮れました。背後には、無機質な団地のような建物。背後が教会等ではないという、このアンバランス感。どう考えても、女の子が「すてきー」というような写真ではありませんが、この無骨さ、私、結構好きです。この国(ルーマニア)は、このような共産圏の雰囲気を色濃く残しています。ということで、この写真、ルーマニアっぽくて、私、結構気に入っています。

なんと、こんな街にも、日系企業の看板が。すごいですね。

この街は、聖ミカエル教会を中心としたエリア(中心地エリア)と、クルジュナポカ駅は結構離れています。1.8kmくらいは実は離れています。ちょっと歩いて、クルジュナポカ駅まで行ってみることにしました。別に、駅から鉄道に乗る予定はありません。ただ単に興味本位で1.8kmを歩いてみます。歩いてみてわかったことは、この1.8kmくらいの道、広くて、周辺の大学があったりして、人通りも結構あり、治安は問題なさそうです。
クルジュナポカ駅にはSLが展示されていました。下写真は、クルジュナポカ駅に向かって到着したSLをイメージして、撮影しました。

駅のあたりは、それ以外は面白そうなところは特にありませんでした。わざわざ行かなくてもいいかもしれません。
仕方なく、中心地に戻ってきて、世界ネコ歩きinクルジュナポカです。


夜のクルジュナポカです。ミュージアム・スクエアと呼ばれるエリアです。このあたり、お酒を飲めるようなパブのようなお店が集まっているようです。

このミュージアムスクエアのあたりはライトアップもされていました。けど、ライトアップのエリアはそんなに広くありません。あれ、もう終わり?という感じで、抜けると、一気に暗くなります。

2.街全景を見渡せる眺望スポット
私、街全体が見渡せるような眺望スポットに行って撮影するのが好きなので、探してみました。街の北側、川を渡ったところに、丘があり、そこから見渡せそうです。早速登って、眺望を確認して来なくてはなりません。これは、新しい街に来たら、一種の義務のようなものです。なんなんでしょう、この感覚。前世は鳥なんですかね。だけど、洞窟も好きだし・・。あ、もしかしてコウモリ?あんまり嬉しくはないですね。
で、その丘ですが、丘の名前はよくわかりません。下地図の「眺望場所」と書かれたあたりです。この場所への行き方をご説明致します。

中心地、いわゆるCENTRU(チェントル)といわれているエリアからは、川を渡った北側になります。まずは川を渡ってください。そして、すぐに左へ曲がります。(ちなみに、曲がらずに真っすぐ北へ向かうと、クルジュナポカ駅があるということです。そして、その道は、広くて治安は問題なさそう、というのは先ほど申し上げたとおりです)
すると、下写真のような丘へ上がる階段があります。ここを上がって行ってください。

左側に、今は冬だからか、さびれたレストハウスのような建物があります。中には誰もいません。休業しているようでした。ここを左に曲がります。

すると、見晴らしのいい道に出ます。このあたりからは、既に眺望はいいですが、さらに登っていきます。

この「TO THE SKY」のあたりが、見晴らしが良さそうです。ベンチがあったりもします。

このあたりから見える景色がこちらです。モヤっているのが、残念です。この滞在中はずっとモヤっていたので、おそらくこれより晴れた写真は、私には撮れませんでした。これは夜も霧は無くならなそうだったので、この旅では、夜景は断念です。

3.お土産
まずは、全国のスターバックスマグカップ「You are here」シリーズファンの皆さん。残念なお知らせです。この街では、クルジュナポカないしルーマニアのカップは手に入れられません(2022年11月現在)。
私、中心地CENTRUから一番近そうなStarbucksまで行ってみました。一番近いと言っても、それでも1.7km、歩くと22分の距離です。

きれいなショッピングモールのなかにありました。が、残念ながら、You are hereシリーズマグカップは売っておりません。買えるだろうかと気になって、ここまで来てしまう方がいらっしゃるといけないので、まずはこの点、お伝えしておかねばなりません。

気を取り直して、街中でお土産屋さんを探してみます。が、実はあまりお土産屋さんらしきお店はありません。ちなみに、私はできれば、手作り感がある、その土地独特の民芸品のようなものを見つけて購入するのを楽しみのひとつにしています。
前述のミュージアムスクエアあたりか、下記マップのホテルトランシルバニアの向かいくらいしか見つからなかったです。クルジュナポカ駅方面も含めて、かなり探し回ったのですが。どうやらこの街、純粋な観光地というわけではなさそうです。そんななか私が求めているタイプの品々がまだあったかなというのが、下マップのあたりのお店でした。

グーグルマップには出てこなくて、店の名前もわからなかったので、こんな感じで「このあたり」と曖昧な表現にしています。店の写真はこちらです。ちなみに、カード使えました。

やはりここでも、刺繍が名産のようで、売っていました。東欧~中欧では定番なんですかね。このあたりの国ではよく見かけます。

ルーマニアっぽい人形とか。こういう民族衣装着た人形も、前回のスロベニアや、ハンガリー、チェコなんかでよくあります。

後は、ハンドメイドっぽいものと言えば、お皿くらいでしょうか。今回Wizz Airという格安航空を使っていますので、あまり荷物を増やすわけにもいかないので、これくらいでフィニッシュです。

4.レストラン
実は、私最初、日本食を食べに、Tokyo Japanese Restaurantというところに行ってみました。外から見た限り、カウンターしかない感じでして、入ろうとしたら、入口で止められてしまいました。店に入る前に、ホテルのレセプションのようなところを通る仕組みになってて、そこがレストランの受付になっているようです。今日は、一杯だからダメ、と言われてしまいました。カウンターのお店といっても、のれんをくぐったら、「へい、いらっしゃい。あ、そちらのお客さん。1名様がくるから、1個左にずれてくださいな」みたいな雰囲気では到底なさそうです。レセプション付きの高級和食店といった感じで、私のようなWizz Airでやって来るような庶民が来るところではありませんでした。皆さんも、もしこのTokyo Japanese Restaurantに行こうとされている場合は、予約をするか、早目の時間に行ったほうがよさそうです。
ということで、和食は諦め、ルーマニア料理店を探しました。傷心のまま入った、このZamaというレストラン、結構よかったです。

お店のなかは、すごくきれいでおしゃれな感じです。

このメニューの左側中段のMANCARI GATITEが、たぶんメインディッシュ的なものなんだと思います。そのなかのVarza ca la Clujを注文してみました。

見たことない食べ物が出てきました。これがVarza ca la Clujという食べものです。が、これ、結構おいしいです。挽き肉とライス、ザワークラウト(これはキャベツの酢漬けみたいなものです)が混ぜてあって、それを焼いてあります。外はかなり寒かったので、これは体が温まる一品です。けど、付け合わせの唐辛子の食べ方がいまいち謎です。そのままかじったのですが、アベレージの人はたぶんそれしかないですよね、この場合。もちろん、かじったら辛いです。そして、その口で焼き物食べたら熱くて痛いです。「ガリッ。からっ!あつっ!いたっ!」×10回くらい、ひたすら繰り返す料理と言えそうです(そういう食べ方で合ってんですかね?)。

デザートも頼んでみました。右側の下の方、DICHISELIというところが、たぶんデザートなんだと思います。PAPANASI FIERTIを注文してみます。

これはわらび餅にみえますが、実は温かいです。餅ではなく、ドーナツ生地に近い食感・味です。そして、かかっているのはきな粉に似ているような違うような。味はあまりありません。付け合わせのジャムをつけて食べるんだと思います。これがPAPANASIという食べ物、初めて食べました。

こんな感じで、あまり馴染みがないルーマニア料理を、気軽に食べることができるレストランでした。
5.市内から空港へ
さて、ここから最後の仕事が残っています。格安航空の宿命、早朝便への対応が待っています。行きは15:45発とまあまあいい時間のフライトだったのですが、帰りが8:10とかなり早目です。2時間前だとすると、クルジュナポカ空港に6:10です。市内から空港でバスで行くことを考えると、30分くらいかかるとみて、5時40分くらい迄のバスには乗りたいところです。セレブな方々は、タクシー使ったほうがいいのかも知れないですね。あ、そんな方は、こんな早朝便ではないのかもしれないので、このような苦労話は、無縁かもですね。ここからは、あくまでアベレージな話となります(そもそも当ブログは、なんとかラウンジ使う、みたいなセレブな方々は対象にしていませんし)。
普通である我々は、まずは、宿泊しているホテルが、そんな早い時間にチェックアウトできるかどうか、から確認することからまずは始めなくてはなりません。私は、Fullton Hotelというところだったのですが、フロントに常時誰かいるようなレベルのホテルではなかったので、前日迄には、「めちゃくちゃ早く出たいんだけど、払うべき金額があれば今すぐ払うから、チェックアウト日は鍵を置いておけばいい?」と話をつけておいて、当日は、鍵を、誰もいないフロントに残して、出ていくという形を作っておきました。これが、まず行うべき作業かと考えます。
さて、続いて、バスの話です。市内から空港へは5番と8番バスが行きます。グーグルマップの経路検索を使って時刻を調べる方もいらっしゃるのではないでしょうか。この点、実は注意が必要です。
なぜかよくわかりませんが、グーグルマップのバス情報はこの街では信用できません。たぶん同期がとれていないんだと思います。なぜか、朝早い時間は、こうやって8番ばかりが載ってきます。

この8番バス。私、結局、街で一回も目にしませんでした。実は私は、バスが通る度に、何番バスがどこを通るんだろうと、気にして歩くようにしているんですが、滞在中、不思議と8番は見かけませんでした。バス停には、次のバスがあと何分、みたいなのが載っている電光掲示板があるんですが、そこでも、8番バスの表示は一度も見たことがありません。そんな状態ですので、このグーグルマップ検索、そもそも怪しむところからスタートするべきかと思います。案の定、8番バスはなかなか出現しなくて、かなりのレアキャラです。
結論を言ってしまうと、この街では、グーグルマップの経路検索よりも、CTP(というクルジュナポカの公共交通機関)のサイトを信用してください。ここではアメリカ企業よりもルーマニア企業を信用してください。CTPの公式サイトはこちらになります。
https://ctpcj.ro/index.php/en/timetables/urban-lines
さてこのサイトの8番バスを見てみます。左側のP-ta M.Viteazui Vが、いわゆる中心地に近いエリアで、そこに書かれた時間(正確には乗るバス停による)が、いわゆる8番バスのタイムスケジュールです。細かい時刻は置いておいて、まずは頻度を確認しますと、明らかに1時間に1本ペースです。にもかかわらず、上に表示されている12分間隔は、一体何なんでしょう。

もっと言うとこのサイトによると、土日は8番バスはありません。にもかかわらず、グーグルマップ経路検索に載ってきたりもします。以上のことから、まずは、CTPの公式サイトからバス時刻表は見るようにしてください。これをみて、私がこの滞在中、8番バスはほとんど見かけなかったのが、合点がいきました。土日に精力的に動いていましたので。そりゃあ見かけないはずです。そして、到着したときも土曜日だったので、空港で「8番バスは来ません」とちらっと申し上げたのは、このためです。
じゃあ、朝早くは空港に行くバスは少ないじゃないか、というと、そうではありません。下画面のように、5番バスが、朝早くから11分毎にでています。このへんも、先ほどのグーグルマップ経路検索では出てこなかった点です。

で、つまりは何が言いたいかと申しますと、5番がくるバス停で待っていないといけないということです。実は、この5番と8番。中心地に入ってきてから、違うルートを辿ります。細かく言うと5番は駅のほうへ行ってしまう(逆は、駅のほうから来る。大聖堂付近の駅方面から大通りに曲がってくる)。一方、8番は例のALISバスの乗り場の近くが終点です。詳しい情報をお知りになりたい方は、先ほどのCTPの公式サイトを追っていくと、わかるとは思いますが、ここでは、簡単に攻略法だけお伝えしておきます。
要は、どちらも通るバス停(特に5番が通ることが重要!)に行けばいいんです。そこがどこかというと、ここです。Regionala CFRという停留所です。大聖堂の近くです。聖ミカエル教会からは、少し歩かないといけません。が、空港へ行くバスを捕まえるなら、ここが固いです。

バス停は、こんな感じです(下写真)。
ここで皆様に伝えておきたかったことは、グーグルマップを信じて、8番しか来ないバス停で待っていたら、大変なことになってしまう、ということだけは是非知っておいて頂ければと思います。

ちなみに、WEBサイトのバスの時刻表は、始点の出発時刻しか載っていません。途中のバス停は、到着時刻を予測することになります。もうこれは、この街のパターンです。ということは、このRegionala CFRが、全体の路線図のうち、どのあたりに位置しているのか、を把握する必要が出てきます。そういう意味では、公式サイトを参考にしてください。下記が5番の路線図です。ざっくり言うと、上の路線が空港→市内。下の路線が市内→空港を意味します。5番バスはクルジュナポカ駅(下の路線図でいうと、下の一番左のP-ţa Gării Sud)発で、私の経験から言うと、時刻表に載ってる時間の6分後に来ました。

そして、この路線図の見方で気になることとしては、不思議なことに、バス停名が、上りと下りで違います。これも今まであまり見たことないパターンです。
例えば、最初に空港に到着したときにバス乗った停留所、Airport N(北)です。反対側車線、つまり、市内から空港に到着して降りるバス停は、Airport S(南)なんです。普通、空港北とか言ったら、空港の北側と思ってしまいがちですが、そういうことではなくて、道路の北側か南側かということです。ですので、帰りに目指すバス停はAirport Sで合っています。また、来たときは、Soraで降りる的なことを言った共いますが、帰りはSaraというバス停は存在しません。すぐ近くの向かい側でも、違うバス停名になっています。わかりやすいのかわかりにくいのか、よくわかりません。
空港に向かうバスに乗ったら、来たとき同様、打刻します。私、5時にクルジュナポカ駅発の5番バス(始発)を狙ったところ、この打刻から見てとれる通り、5時6分にバス来て、打刻しております。切符は2Tripsを買ってあったので、それを使用しました。

Airport S(南)のバス停に到着です。空港の敷地外の道路沿いで降ろされてしまうので、歩いて空港敷地に入っていきます。そして、アライバルとは別の、右側のほうにデパーチャー(出発)はあります。

帰りも同じくWizz Airだったので、念のため、カウンターへ寄りました。あ、もちろん、その前にはオンラインチェックインをしてあることが前提です。これは絶対に忘れないでください。追加料金取られてしまいますので。チケット印刷はして行かなかったです。カウンターで携帯画面を見せたら、やはりここでも、バーコード読み込むわけでもなく、ゲートに直接行ってくれと言われました。Non-EU市民は、本当にカウンターに寄らなくてはいけないのか、いまいち謎のままです。まあ、でも万全を期して、寄っておいたほうがいいとは思います。
ということで、無事に搭乗でき、帰ってくることができました。
今回の旅は、以上となります。今後、クルジュ=ナポカに行かれる方にとって、参考になるところがあれば幸いです。それでは、また。