夜行列車でスロベニア・リュブリャナへ ~ ②ポストイナ鍾乳洞編

前回の記事では、ブレッド観光を終え、バスでリュブリャナに向かうところまで書きました。本当は、この後、ホテルにチェックインしてリュブリャナ観光に出かけたのですが、翌日ポストイナ鍾乳洞に行ってきて、その後も同様にリュブリャナ観光しているため、時系列としては合わなくなってしまいますが、まずここでは②としてポストイナ鍾乳洞のことを書かせて頂き、その後まとめて③としてリュブリャナのことを書いていこうと思います。引き続き2022年11月時点の情報です。

ということで、時間は少し飛んでしまって、2日目の朝からの話になります(本来は、この前に、1日目の夕方として、リュブリャナ観光があったということです)。

この日は日曜日。朝8時発のポストイナ鍾乳洞へ行くバスを利用します。では、まず、このバスに関する情報からお伝えさせて頂きます。

タイムテーブルは、このサイトで確認できます。

https://www.ap-ljubljana.si/en/

fromに「LJUBLJANA BUS STATION」、toに「Postojna cave」を入れて検索すると、日曜日には8時発のバスがあることがわかります(2022年11月時点)。そして、このサイトで、そのままチケットを購入することも可能です。私は、このリュブリャナ⇔ポストイナ鍾乳洞間の、往復チケットだけは、このサイトで予め購入しておきました。チケットを印刷して持って行けばOKです。もちろん、当日、バスターミナルでも買えそうでしたし、前日の経験からバスの運転手に運賃払うというパターンも可能かとは思います。

料金は、これまた驚きの2ユーロです。約1時間も乗るんですけどね。でも、もうちょっとよく調べたら、どうも土日価格のようです。平日は6ユーロとなっていました、WEBサイトでは。

昨日から何なんでしょう、この土日が安くなるというパターンは。まあ私にとってはありがたいんですけど、気にはなります。我々、資本主義国家で育ってきたアベレージ人間にとっては、需要の平準化を目指すために、土日の価格設定を高くする、というのが、いわゆるサービス経済学の教科書に載っていたような施策のはずです。その常識って、旧東側諸国では通用しないのでしょうか。皆が仕事を休めてレジャーに出かけられる週末日に、安くして助けてあげようということでしょうか、だとしたら、素晴らしい国です。それとも、バス視点ではなく、自家用車視点で考えての「渋滞防止」の一環でしょうか、安くして公共交通機関利用促進とか。そのわりには、土日はバスの本数絞ってるし、そもそも渋滞するくらい車は多くなさそうですし・・やっぱり謎の施策です。ですので、本来は皆様に「○○のため、土日は安くなっているようです」とご説明したかったのですが、〇〇の部分については、私もわかりません、すいません。

ということで、私は既に印刷済みのチケットをもって、リュブリャナバスターミナルに向かいます。バスターミナルは、リュブリャナ駅のすぐそばです。言い換えると、(観光の中心となるであろう)旧市街からは離れています。旧市街を流れる川からは、徒歩13分くらいでしょうか。とにかく駅が目印ですので、駅を目指します。

リュブリャナ駅とバスタータミルの位置関係はこうなっています(下写真)。奥に見えるのが、目印となるリュブリャナ駅の駅舎。その目の前がバスターミナルとなっています。すいません、バスターミナルとか先進国っぽい言葉を使いましたが、こういう青空停留場です。

上写真でいうところの、左のほう。上の地図では赤く囲ったところが、チケット売り場の建物です。この建物の感じ、なんか旅っぽくなってきました。

中に入るとこんな感じです。昭和の頃のウインズ(場外馬券売り場)みたいです。右側に吊るされているテレビには、中山競馬場の芝は稍重から重に変更になりました、みたいな。ノスタルジックですねー。あ、この写真は、朝ではなく、前日午後到着時に撮影したものです。朝8時頃はほとんどの窓口が閉まっていました。窓口でチケット買えない場合は、運転手に直接払いでOKです。私は、WEBから購入済みでしたので、結局ここでは買いませんでした。

この建物のすぐ横、鉄道の駅舎の目の前が、バスの停留場です。ここに、各方面行きのバスがやって来ます。乗り場の雰囲気のわりには、バスは新し目の車両が多いです。

そして、どの場所に、どこ方面行きのバスが来るかは、上に掲示されている札でわかるようになっています。こういう札です(下写真)。こういうのもノスタルジックですねー。昭和の頃の国鉄のホームっぽいです。で、本題ですが、12番がポストイナ方面と書いてあります。

そして、当日の朝8時。時刻表通り、ちゃんとバスは停まっていました。表示札通り、ちゃんと12番に停まっています。このバスの前方入口から、運転手にチケットを見せつつ乗り込めばOKです。

バスは、定刻通りに発車して、ポストイナに向かいます。正確にいうと、ポストイナは途中の通過点で、もっと先まで行くようです。ですので、降り忘れのないようにご注意ください。下のスクショは、私が実際に乗ったときに参考にしたものです。ここでの注目点は、まずはポストイナに停まり、その次がポストイナ鍾乳洞、という回り方をするということです。最初のポストイナで降りてしまわないよう、ご注意ください。

ポストイナ鍾乳洞に到着です。最後の単語、JAMAとは、スロベニア語で洞窟という意味のようです。

バスを降り、他の人たちの動きを観察していたら、ほとんどの皆さん、下写真のチケット売り場に向かいました。チケットはここで買えるようです。すいません、「ようです」という表現を使ったのは、実際私はここでチケットは買っていません。実はここも、事前にWEBで購入済みでした。今から、その話もちらっとさせて頂こうと思います。

私は、事前にこのサイトでチケットを購入しました。

https://www.postojnska-jama.eu/en/

チケットの種類はいくつかコンビネーションチケットがあるようですが、洞窟のみの「Meet the Queen of Caves」、つまり一番安いやつにしました。私が行ったのは11月で、シーズンオフでもありますので、Predjama Castleへの無料シャトルバスは運行されておりません(夏場はシャトルバスがあるらしいです)。したがって、自家用車でない限り、この時期、Predjama Castleがついたコンビネーションチケットは買わないほうがいいのかなとは思います。まずはこの点、ご注意ください。

そして、画面を進んでいくと、タイムスロットを選ぶ画面になります。そうなんです、この洞窟は、入場する時間が決められています。ツアーというほどの一体感はありませんが、ある程度まとまった団体(これはかなりの大人数です)で、だらだらと動いていくというのが基本的な動きとなっております。一番最初にトロッコ列車に乗るのですが、その列車にまとめて乗せて奥までお客さんを送り届ける、という意味だけの団体、と言ってもいいかもしれません。ということで、チケット購入時には、タイムスロットを指定します。今改めて購入画面を見てみると、10時、12時、15時の3回のようですね。私は10時を指定しました。いつものように、チケットを印刷して持っていけばOKです。

リュブリャナからのバスは、下マップのP1に到着します。帰りも同じ場所にバスはやってきます。そして、前述したように、多くのお客さんはピンクマークのチケット売り場を目指します。が、もし私と同じように、WEBでチケット購入済みの場合は、そのまま、洞窟入口(つまり下マップの①)へ進んでください。左のほうへ、ということです。

ここが、①の洞窟入口です。バスを降りて(P1)でチケット売り場を前方に見る形で、左のほうへ進んでいって突き当りが、洞窟入口です。

8時にリュブリャナを出発し、9時頃到着。ツアー出発は10時ですので、少し早すぎましたね。まだほとんど人はいません。ちょっと待たないといけません。だけど、日曜日はバスの都合上、このパターンになってしまうはずです。

10時が近づくと、人が集まってきます。が、ここで焦る必要はありません。私の経験から申し上げますと、逆に最後のほうに入場したほうがいいと思います。理由は後述します。

私はだいたい中団くらいにつけて、入場しました。この(上写真の)ロープの中に入ると、オーディオガイドの言語毎に分かれます。日本語を含む”その他言語”的な扱いの人々は、右の建物のほうから入って、オーディオガイドを受け取ります。その後、トロッコ乗り場へ向かいます。完全に雰囲気は、ディズニーのアトラクション乗り場です。

これがトロッコです。かなり長いです。そして、上写真では左側だけ乗っていますが、左が一杯になったら、右側に停まっている車両にも乗せていきます。それだけの大人数が10時のツアー客ということになります。下のような安全バーもついていて、ちょっとしたアトラクション気分です。

出発しました。このトロッコ、結構スピードがでます。本当に洞窟のなかを走ります。まるでディズニーランドみたいです、が、こちらの洞窟は本物です。本当は偽物なんじゃないの?と思うくらい、ちゃんとした洞窟です。うまい表現が見つかりませんが、凄すぎて逆に偽物に思えてくる、という感覚です。12~13分くらいは乗っていたと思います。想像していたより長いです。

このトロッコで通る洞窟だって、結構ちゃんとしています。本番の鍾乳洞はトロッコを降りてからだと聞いています。まだ、本番ではないにもかかわらず、このクオリティ。これはこの後がだいぶ期待できます。って、クオリティという表現自体、造り物に対して使う言葉っぽいですかね。でも本当にそういう感じなんです。こんな(下写真)なかをトロッコは疾走していきます。

トロッコは降車場所に到着します。これは、(私は第1便に乗って到着後の)第2便の到着の様子です。ここでおりて、ぞろぞろ歩いていくことになります。

このように、トロッコが到着した直後は、当然ですが、人がかなり多いです。一応、ツアーからは離れないようにしてください、と注意がありますが、そうは言っても、人によってペースは違いますので、徐々に隊列は崩れていきます。

というか、この鍾乳洞、かなりすごいです。正直侮っていました。規模といい、クオリティ(?)といい、文句無しです。これは、全ての鍾乳洞ファンに自信を持って、おすすめできます。ここはもう、鍾乳洞の聖地と言ってもいいのではないでしょうか。

配布されたオーディオガイドは、このような番号札のところに来たら、その番号を入力して説明を聞くスタイルとなります。もちろん、日本語で聞けます(最初のオーディオガイドを受け取るところで、日本語をリクエストしたことが前提ですが)。

そのオーディオガイド(日本語)によると、ここは、ロシア橋といって、第一次大戦時にロシア兵捕虜が作った橋とのことです。このあたりは狭いので、混雑のピークですね。

ここはスパゲッティホールと言って、天井を見てください。ほっそい鍾乳石が無数にぶら下がっています。

こうやって写真撮影しているうちに、私もだんだん遅れてきてしまいました。が、しばらくすると次の便の集団にまた飲み込まれます。これが、先ほど、私が「最後のほうに入場したほうがいいと思います」と言った理由です。結局、写真としては、あまり人を入れたくないじゃないですか。どんどん先に人を行かせるべきなんだと思います。「ツアーから離れないように」という注意があるなかで、本来はあまりよくないことなのかもしれないですが、こうやってブログ活動することも、集客に一役買っていることを考えれば、許してもらえる範囲なのではないでしょうか。と勝手に解釈しています。というか、単純にじっくり見ていたら遅れてしまったというのもあります。

写真撮りまくってたら、結局、10時の回の第2便にも追い越されて、完全に集団から遅れをとってしまいました。

さっきのロシア橋の下に来ました。さっきはあんなにごった返していたのに、もう誰もいなくなってしまいました。

これ(下写真)がポストイナ鍾乳洞のハイライト、ブリリアントと呼ばれる鍾乳石です。自然の芸術品です。これはすごい、ずっと眺めていられます。

とはいえ、ずっと眺めていると、次の集団が来てしまいます。10時の回の後は、12時だったはず。どうやら、その回ごとの間に、プライベートツアーみたいなのも入れ込んでいるようです。そういう集団に飲み込まれてしまいますので、あんまりゆっくりしすぎても、静かに鑑賞はできません。いい写真を撮るためには、ツアーとツアーの狭間でうまくペース配分をしていくことが必要です。ゆっくりしすぎたせいか、次のミニ集団がやってきました(下写真)。

最後にお土産屋もありました。下写真の左側にあるのが、お土産屋です。

この犬のようなキャラクター、最初は何なのかよくわかりませんでした。しばらく考えてわかったのですが、これはトロッコのゆるキャラのようです。ぱっと見でわからないのは、ちょっとよろしくないですね。

このニョロニョロも、この洞窟で発見されたか何かの生物のキャラクターのようです。これはあまりにもかわいくありません。ちなみに、お土産屋は、外に出てからもあります。

で、結局集団からかなり遅れてしまって、帰りのトロッコは大丈夫なの?というご心配も有ろうかと思いますが、大丈夫です。帰りの便は、定期的に出ています。だって、こうやって売店で時間を使う人だっているわけですから。全員一緒のトロッコで帰るなんてもともと不可能です。ということで、帰りのトロッコ乗り場に行ったら、停まっていたので、それに乗り込んで帰れば、それでOKです。

外に出てきました。バスの時間までまだ少しあるので、ちょっとふらふらしてみます。チケット売り場と洞窟入口の間には、このようなカフェやお土産屋があります。完全な観光地です。

お土産屋も覗いてみました。鍾乳洞のお膝元ということで、基本的には、石を推しているみたいです。

こんな石のガチャガチャまでありました。面白いですね。

様々な石を使ったアクセサリーもたくさん売っています。ちょっと見たところ、アメジストやらラピスラズリやら、ターコイズ、ラブラドライト、ムーンストーンまで。ありとあらゆる石の商品展開です。そこで、女性店員さんに聞いてみることにしました。「これらの石は、このへんで採れるの?」すると、なんと「これらのジュエリーは外国から持ってきてるのよ、スロベニアではとれるわけないわよ、だってスモールカントリーだから」とのこと。正直ではありますが、なんとも自虐的なコメントです。要は石に便乗した商売ということですね。

そして、唯一このへんで採れるのが、「カルサイト」とのこと。カルサイトとは、これです。確かに、プレシャス感は感じられない石です。そして、調べてみたのですが、カルサイトは衝撃に弱く、宝石には向かない石とのこと。そんな石しか採れないとは、彼女が自虐的になるのも、なんとなくわかります。

正直で親切な店員さんでしたので、別のものを購入して、石類は買わずにお店を後にします。いろいろ教えてくれてありがとうございました。

リュブリャナに帰るバスは、14:13発。来たときに降りたところと同じ場所(P1)にやってきました。このバスについては、チケットはWEBから買ってあったので、乗る際に運転手にチケットを見せて、乗り込みます。

いかがでしたか。ちょっと感動が伝わらなかったかもしれませんが、このポストイナ鍾乳洞、私の想像を超えて、かなり良かったです。スロベニアには観光地として、これほどのポテンシャルがあるとは。スロベニア恐るべしです。ここは、鍾乳洞好きの方なら、絶対楽しめます。

ということで、リュブリャナに戻ってきました。

最後、③としてリュブリャナ編に続けますね。

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