久しぶりの一時帰国?!いえ、いえ、ここはデュッセルドルフです。
9月も後半になってくると、ヨーロッパはかなり寒くなってきて、冬が近づいてきたな、という感覚になります。ヨーロッパの冬は、曇天の日も多くなり、日も短くなり、クリスマスシーズンはまだいいのですが、それ以外はほんと暗い気持ちになってきます。そうなってくると、そろそろ日本に一時帰国したいなと思ったりもするのですが、そこは私も会社勤めの身。そうそう簡単に帰ることはできません。ですので、せめて少しだけでも日本を感じようとドイツのデュッセルドルフに行ってまいりました。
デュッセルドルフという街は、ヨーロッパ最大の日本人街と言われていて、確かに日本料理店やラーメン屋、日本食材店が軒を連ねています。もちろん、日本人の方々もたいへん多く住んでいらっしゃるようで、ヨーロッパにいながら、ホーム感を感じられる街です。今回は、デュッセルドルフで、サッカー日本代表戦が行われることから、一時帰国(?)も兼ねて、サッカー日本代表対アメリカ代表戦を観戦してきました。
今回の記事の対象者というと、まず、日本にいらっしゃる方が(出張以外で)わざわざ観光で来るような街ではないと思いますし、とはいえ、デュッセルドルフ在住の方以上に、私が何か特別な情報を持っているわけではないので、「日本およびデュッセルドルフ在住の方を除く」、つまり、ヨーロッパ各地に在住されている方で、デュッセルドルフに行ってみようと思われている方が対象になるんだと思います。よって、
この記事の対象者は、
ヨーロッパ(デュッセルドルフ以外)にお住まいの方で、
・デュッセルドルフは日本を感じられると聞いたけど、実際どうなの?
・デュッセルドルフ・アレーナへの行き方を知りたい
・日本代表戦の雰囲気はどんな感じなのか?
といったことを知りたい方に限られてくるかと思います。ちょっとニッチですいません。
まずは、いつものように準備段階編として、サッカー試合のチケット購入方法からと思ったのですが、今回の日本代表戦、デュッセルドルフ開催というのは、定例的なものではなくて、いかにもスポット的な形ですので、どこからチケットをとるという情報は、今後のためという意味では、あまりお役に立ちそうもありません。
一応購入したサイトだけは記載しておきます。フォルトゥナ・デュッセルドルフというチームのサイトから買うことができました。このフォルトゥナ・デュッセルドルフというチームのホームグランドを借りて開催される、という建付けですね。
https://shop.f95.de/f95/ajax.aspx/Home.html
とはいえ、これはスポット的な扱いですので、今となってはあまり意味をなさない情報です。それよりも、今後こんな感じで、海外で行われる日本代表戦のチケットの取り方は?という観点からお話しますと、やはりJFAの公式サイトをチェックするべきでしょう。
海外にいると、こういった情報は、現地の日系商工会議所などから回ってくることもありますが、結局一番早い情報は、当然JFAです。私も、デュッセルドルフで代表戦が行われることくらいはニュースで知っていましたので、時折このサイトをチェックしていたら、ちゃんとニュースにて、チケット発売要項は掲載されました。ですので、ここをチェックするのが王道と思います。
さて、続きまして、今回の交通手段についても少し触れておきます。
今回の旅は、私は鉄道を利用しました。スイスのチューリッヒからデュッセルドルフへはICEを乗り継ぎ、辿り着くことができます。ドイツバーン(ドイツ鉄道・DB)のサイトまたはアプリからチケットは購入でき、最速で5時間10分なんてものも出てきます。ここからは(この区間に限らず、ドイツバーンの一般論として申し上げますが、)乗り換え時間は、よくよく見てから購入するようにしてください。ドイツバーンは、結構な確率で遅れます。私も過去、列車が遅れて、乗り継ぎに失敗したことは何度も経験しました。アプリの場合は、列車検索する際に、Optionで、Transfer durationを選択できるようになっていますので、15分とか20分に設定して検索したほうがいいと思います。10分以内の乗り継ぎだと、ちょっと怖いですね。
ということで、今回は、乗り継ぎ2回になってしまいますが、それぞれ15分以上の余裕を持った乗り換えを行う列車で向かうことにしました。
チューリッヒを、朝5時59分発というかなり早い時刻のICEだったのですが、早朝から、早速ドイツバーンの洗礼に遭います。朝、駅に着くと、いきなり、チューリッヒ-バーゼル間が、Canncelledとのこと。相変わらず、やってくれます。このICE、バーゼルから先は動いているようで、バーゼル始発に変更になったようです。仕方ないので、別の列車でバーゼルに向かい、そこから予定していたICEに乗ることができました(もともとバーゼルでの停車時間が長く設定されている列車だったので)。
これはあくまで、ドイツバーンでの旅はなかなか大変なんですよ、という意味で一例としてご紹介しましたが、こんなことは本当によくあります。ドイツバーンで旅する場合は、余裕を持った行程を組み立てることが重要ですし、気持ち的にも、あーまた出た、くらいの余裕さが必要になってくると思います。
ということで、まずはドイツバーンに対する心構えの重要さを書かせて頂きました。今回は、このCancelled騒動以外は、まあまあ順調でした。最終的には、予定より30分くらい遅れてデュッセルドルフに到着しました。(これくらいももう驚きません)
デュッセルドルフ中央駅からデュッセルドルフ・アレーナに行くには、Uバーンを利用します。ちなみに、私は今回はデュッセルドルフ・アレーナへ向かう途中の駅にあるホテルにしたので、まずはホテルに寄って荷物を預けて、その後スタジアムに向かうという形にしました。今回は、ホテルへの行き方は割愛して、中央駅からそのままデュッセルドルフ・アレーナへ行くと仮定して、ご説明していきたいと思います。

さて、話は戻りまして、デュッセルドルフ中央駅に到着したところです。ヨーロッパ各地から鉄道で来られる方は、ここからの動線は同じと思ってください。ホームから階段を下り、コンコースに出て、まずはUバーンの切符を買うことになると思います。この下写真のような赤い「Reinbahn」のチケット販売機を探してください。

このマシンを操作して、下のような画面から24-Hour ticketを購入することができます。2022年9月時点で、7.3ユーロでした。

これが24時間チケットです。写真、ぶれぶれですいません。ここで重要なことは、真ん中あたりに、nur gültig mit Entwerteraufdruck と書かれているということです。これは、「刻印がある場合に有効」といったことを言っています。つまり、刻印がない場合は、有効なチケットとならずに、そのまま電車にのって、もし検札がきて見つかったら、罰金の対象になってしまうということです。

ですので、この表示があるチケットは、打刻をしてください。下のような機械が、緑色の販売機の横に設置されていたので、これで打刻しました。

なかには、ヨーロッパ各地から車でホテルに入られて、(中央駅ではなく)ホテル最寄りの乗り場からから公共交通機関に乗るという方もいらっしゃると思います。切符販売機は、もちろん各駅(というか停留所)には設置されていますが、全ての停留所に打刻機が設置されているとは限りません。そういった場合は、電車のなかにちゃんと打刻機がありましたので、そこで必ず打刻してください。というか、中央駅でも初めから電車内で打刻すればよかったなあと。というのは、駅構内で打刻機を探すのに、実は結構手間取ってしまいましたので。。

切符を買ったところで、U-Bahnのホームへ下りていきます。デュッセルドルフ・アレーナへは、U78のD-MERKUR SPIEL-ARENA/Messe Nord行きで、終点まで行きます。20分くらい乗っていたと思います。
まさに、到着予定時刻が、日本代表vsアメリカ代表戦の試合開始1時間半くらい前でしたので、もうこの電車は、ほぼ日本人の乗客でした。すごいホーム感です。
終点のMesse Nord駅に到着です。スタジアムに直結している駅のようです。ここからスタジアムへはほぼ迷うことはないと思います。階段上がって、左へ向かいますが、他の日本人に着いていけばOKといった感じでした。ほぼ、というより、警備員以外もう全員日本人です。これは、全然悪い意味で言っていなくて、むしろこの安心感、嬉しすぎます。

セキュリティチェックを受けて、会場の中に入ります。セキュリティチェックの方、売店の方々、ガードマンの方々などはドイツ人のようです。なんか、逆に申し訳ない気持ちになってきました。今回の試合は、キリンチャレンジカップだけあって、キリンさんのブースも出展しています。外人さんに一番搾りのハッピを着てもらって対応しているようです。店員さん達もわけのわからないものを着させられて、日本人しかいないところに来させられて、私は関係者ではありませんが、これまた少し申し訳ない気持ちになってしまいます。

スタジアムに入ってみました。このスタジアムは、ドイツ2部のデュッセルドルフというチームのホームのようですが、2部とはいえ、かなり大きなスタジアムです。今回の試合では、観客席全てではなく、一部だけを使っての開催となっています。ですから、超満員にはなりません。
しばらくすると、日本代表選手達の練習が始まりました。お、これは伊東純也選手ではないですか。先週ランスに行ってきたところなので、5日ぶりですね!(決して追っかけではありません、私は、ごく普通の人間です)

試合開始前に国歌が流れます。こんな日本から遠く離れた異国の地で、君が代を聞けるとは。もうこれだけで、半分泣きそうになります。デュッセルドルフまで来たかいがありました。

試合が始まりました。席の回りは全員日本人なんですが、それにしても、青い日本代表ユニフォームを着ている方々の多いこと。しかも今回のワールドカップ仕様のORIGAMIバージョンも結構います。一体どういうことなんでしょう。デュッセルドルフでは手に入るんでしょうか。さすがは、欧州一の日本人街です。羨まし過ぎます。

前半25分、日本代表先制です!鎌田選手のゴールです。VARが入りましたが、結果はゴールとなりました。鎌田選手は、最近ずっと調子いいみたいですね。この後も、再三シュートを放っていました。きっと森保監督の例のメモには、「かまだ スタメン 当確」とか書かれたのではないでしょうか。

これは冨安選手、権田選手、吉田選手のラインですね。冨安選手は、怪我していましたが、今のところは大丈夫そうですね。本当は、このうちの1人のところ、板倉選手希望だったのですが。。

言い忘れましたが、今回もピッチレベルの席にしました。ウォームアップ中のシュミット選手と伊藤洋輝選手と同じ目線からの観戦です。

伊東純也選手も好調のようです。それを見ている三苫選手。このあと、大仕事をやってのけます。

南野選手も先日のランス以来です。やっぱり南野選手は、ブルーが良く似合いますよね。イケメンが更に引き立ちます。ていうか、日本代表選手って、谷口選手を筆頭にイケメン多すぎませんか。

これは、フライブルクの堂安選手。この後、出場しますが、やっぱり上手いですよね。きっとワールドカップでもやってくれるはずです。

田中碧選手と三苫選手の元フロンターレ勢ですね。それにしても、三苫選手は、なんでこんなにネックウォーマーが似合うんでしょう。間違いなく、代表で一番よく似合っています。

原口選手と南野選手が談笑しながらアップしています。「お前、こないだ結果出してよかったな。俺なんてなかなか出してもらえないよー」とかは、さすがに話していないとは思いますが、そんなこと言わず、頑張ってください、原口選手。あなたの魂のこもったプレーは、本番でも必要となる場面がきます!応援しています!

ややっ!古橋選手ではないですか!古橋選手のゴールが見たすぎます。が残念ながら、この日は出場せず。。となりのイケメンは柴崎選手です。ていうか、何度でも言いますが、日本代表は谷口選手を先頭に、イケメンの大渋滞中です。

ふと冷静に返り、試合を見ようと思うと、この席、実は選手達に遮られて、ちょっと見づらいのは事実です。それでも、私は全然有りです。選手達を間近で見られた感動が勝ります。

これはコーナーキックを蹴りにやってきた久保選手。前半、すこし守備面で、そんな簡単にクロスあげさせないでよ、という場面はありましたが、そうはいっても、攻撃面では非常に魅力的な選手です。やっぱりうまいですし。

これは、鎌田選手。六本木クラスの長屋龍河ではありません。鎌田選手は、今完全に覚醒していると思います。普段はのらりくらりとしていて、いざとなると一気にゴール前に現れてシュートうつところや、相手が奪いに来ても、簡単に奪われないボールコントロールとボディバランス。あとは、そんなとこ見てんの?というところに、ワンタッチでさらりと出すパスセンス。最高です。素人ながら、そう思います。今回のワールドカップは鎌田選手、きっと大活躍されることを期待しています。

堂安選手もコーナー蹴っていました。その前は鎌田選手も久保選手も蹴っていました。が、残念ながら得点の匂いはあまりせず。この点だけが不安要素ですよね。

ちょうど、同じ時期にヨーロッパネーションズリーグをやっていて、ハンガリーがドイツに勝ちましたし、スイスがスペインに勝ちました。ともに、コーナーキックからの得点が決勝点で、まさに強豪への勝ち方を教えてくれたような展開でしたよね。つまりはセットプレーのワンチャンスを生かして、ゴールキーパー中心に守り抜くということをやっていました。それを見ていると、やっぱり日本もセットプレーでの得点欲しいなとは思ってしまいますよね。素人の私でも思うくらいだから、きっとそんな不安は既に解消されていて、今はあえて相手に手の内を見せないようにしていると思いたいです。
あと、キーパーが「当たっている」ことも強豪に勝つために必要な条件になることから、本番では、是非とも「持っている」キーパーが先発してほしいなとは思います。
試合に戻ります。後半43分に三苫選手が超絶ドリブルからのシュート。これがゴールとなり、日本代表2点目です。これで、試合は決まりました。下写真は、雄たけびをあげる三苫選手。素晴らしい!

試合はそのまま、2-0で終了しました。この試合に関しては、完勝と言っていいと思います。ただ、油断はなりません。この試合はあくまで親善試合であって、しかもワールドカップ直前なので、そこまで本気で削りにくることはなかったのですが、本番は相手ももっとガツガツくることでしょうし、こんなにたくさんのチャンスは訪れないと思います。今日は隠しておいたセットプレーが本番で炸裂することを期待したいです。

試合後の選手が会場を一周するセレモニーに見届けて、会場を後にします。本当に、この会場を出て、駅まで行き、電車に乗るという流れのなかで、逆に日本人以外を見かけなかったというくらいの状況で、あれ、いま日本にいる?と錯覚してしまいそうです。U-Bahnの古い車両に乗り込んで、あーやっぱりドイツだったか、と我に返ります。
そのまま中心地のほうまで行き、今日は匠二代目というラーメン屋に行きました。六本木クラス(またか、という話ですね、すいません。)の二代目みやべ、みたいな名前ですね。ここはかなり美味しかったです。さすがはデュッセルドルフです。レベル高いです。やっぱり、住みやすいんだろうなあ、羨ましいなあと思いながら、ラーメンをすすります。

この後、日本食材店に食品を買い込みに行きました。大福がなんと1個0.7ユーロでを売ってて思わず大量買いしてしまいました。その夜、ホテルで食べたのですが、あまりに久しぶりにあんこを食べたせいか、なぜか涙があふれてきそうになりました。デュッセルドルフはほんとに、日本人にとっては、天国のようなところです。日本には一時帰国したわけではありませんが、日本を満喫できた一日となりました。そして、日本人の多さには驚かされた一日でした。
今回の旅は以上です。ではまた。