中欧3都市を巡る~③ブダペスト編
今回の旅は、ウィーンから更にブダペストまで向かいました。ブダペストは、2ヶ月前にも訪れた場所ですが、そのときに心残りがあったので、しかもせっかく車でウィーンまで訪れる予定だったので、それならば1泊だけでもブダペストに寄ってこようと思っての再訪です。
前回は夜行列車で訪れましたが、今回は車です。ですので、ここでもいつものように、まずは①ヴィニエットと②Low Emission Zoneのこと、それからホテル駐車場のこと。最後に、観光、特に私が前回やり残したことについて、皆様には同じ思いをして頂きたくないので、書いていきたいと思います。
この記事(③ブダペスト編)の対象者は、
ブダペストに行ってみようと思っているが、以下のことが不安で躊躇されている方。
・車で行こうと思っているが、どういった規制(特に、ヴィニエット、Low Emission Zone)があるのか。
・ブダペストの駐車場付きホテルの情報について知りたい。
・ハンガリー国会議事堂の内部に入るには?
・ブダペストでお土産を買うのに適したスポットはどこ?
・名物料理のグヤーシュについて。
等々です。
ウィーンからブダペストは、実はそんなに遠くはありません。ウィーンが思いのほか、オーストリアの東側に位置しているため、車で少し走ったら、ハンガリー国境についてしまいます。ですので、もし車でウィーンへ訪れるようでしたら、ブダペストへ足を伸ばしてみてもいいかもしれません。ただし、今まで申し上げている通り、新たな国を訪れる際には、「まずは、①ヴィニエットと、②Low Emission Zoneについて調べる」が必要かと思います。
①ヴィニエット
ハンガリーでは、高速道路を運転する際には、ヴィニエットは必須です。ウィーンからブダペストに向かう場合は、高速道路で接続されていましたので、何も考えずに走り続けてしまいがちですが、必ず購入してください。ガソリンスタンド等で買えるんだと思いますが、私は今回は、e-Vignetteを利用しました。ちょうど、前々回の記事に書いたチェコと同じ要領です。
普通乗用車の種別はD1で、10日間用で14.10ユーロ。私が購入した結果、Extra Feeが0.84ユーロついて(手数料か何かでしょうか)、合計14.94ユーロの支払いでした。ちなみに、1ヶ月19.23ユーロ、年間で172.88ユーロのようです。2022年8月時点での価格です。
e-Vignetteでしたら、登録だけでスティッカーを貼る必要はありません。私と同じように、事前に購入済みでしたら、そのまま高速道路を走り続けられます。
②Low Emission Zone
一般的な旅行者がもし車で行かれる場合は、普通乗用車で行かれると思います。2022年8月時点で、普通乗用車の場合は、Low Emission Zoneに関する規制は特にありません。調べていくと、主に3.5tを超えるような重量車に対して規制があるようです。が、私は主に(重量車ではなく)普通乗用車で旅することを想定していますので、ここでは、「規制なし」と言ってしまっていいと思っています。
したがって、あくまで2022年8月時点での話になりますが、①ヴィニエットと②Low Emission Zoneの状況は、チェコとよく似ている状況です。両国ともに、ヴィニエットだけを注意しておけばよくて、それはe-Vignetteで簡単に対応可能です。
以上が事前確認・準備となります。これにて、ハンガリーへ入国、ブダペストへ車を進めていきます。
宿泊するホテルは、2か月前と全く同じで、Novotel Budapest Danube(ノボテル ブダペスト ダニューブ)です。前回来たときに、駐車場があることもわかっていましたし、周辺の土地勘もありましたので、今回は楽させて頂きました。全然攻めていません。ただ、言い訳させて頂きますと、ここに来るまでに、プラハ、ウィーンと巡ってきてこれで3都市目、そろそろ疲れも出てくるころなので、このくらいは許して頂けないかなあと思う次第です。
Novotel Budapest Danube(ノボテル ブダペスト ダニューブ)は、車で来るのは初めてなので、恒例の駐車場チェックから行います。
①アプローチの容易性 ★★☆
ウィーンから来る場合、高速道路の下り口は、(ペスト側ではなく)ブダ側になるので、それはつまり繁華街であるペスト側を通らずにホテルに到達できますので、その点では楽です。とはいえ、それでも街中を少し走りますので、星は2つにしました。
②移動の容易性 ★★★
このホテルから、街の中心地であるDeák Ferenc tér駅あたりへの移動の容易性で主に評価します。ホテルから地下鉄2号線のBatthyány tér駅へは徒歩3,4分くらい。その駅からDeák Ferenc térへは、2駅なので利便性はいいです。しかも国会議事堂へは、1駅です。
③安全性 ★★★
ホテルの目の前が駐車場ですので、誰かしらの目が届いていそうなので、比較的安全かとは思います。ただ、地下ではないです。地上の平面駐車場です。

④支払い・料金 ★★★
一日15ユーロでした。これだけの利便性を考慮する安いと思います。また、ホテル駐車場ですので、多少の融通は利きまして、私はチェックアウト後も停めておいていいか聞いたら、いいよ、そのかわりここに停めておいて、と言われ、端のほうに移動させられましたが、チェックアウト後の午後も、追加料金は無しで停めておくことはできました。支払いは、ホテルチェックアウト時に、フロントであわせて支払います。
⑤空き具合 ★★☆
ホテル前の平面駐車場なので、台数に限りはあります。事前に予約はできないようです。早目に到着することをお勧めいたします。とは言え、停められなくて困ることにはならなそうです。なぜなら、実は私は予めホテルに駐車場のことを質問していましたが、その返信メールには、If our car park would be full my colleagues will help you to show the nearest place to park.と書かれていましたので。他の駐車場へ案内してくれるようです。(これについては、試していないので、どこの駐車場へ案内されるのかは、ちょっとわかりませんが。)
それでは、早速観光に出かけます。今回、ブダペストを再訪した目的は、2ヶ月前のやり残したこと(=できなかったこと)をコンプリートすることです。ですので、今回はいつもの旅行記風ではなく、やり残したこと毎に章立てして、書いていってみたいと思います。その「やり残したこと」とは、次の3つです。
1.国会議事堂の内部を見学すること
2.中央市場に行ってみること
3.グヤーシュのスープ(メインディッシュではなく)を食すこと
そして、最後に、2ヶ月前からのアップデートとして、2022年8月時点でブダ城が少し変わっていましたので、
4.ブダ城アップデート(2022年8月時点)
という構成にてお伝えできればなあと思います。では、早速。
1.国会議事堂の内部を見学
私は、2ヶ月前にもこの国会議事堂を訪れましたが、内部に入るためにはツアーに参加しなくてはならず、そのツアーは既に完売していたため、入ることはできませんでした。ですので、今回は予め下記のサイトからツアー予約を行いました。
https://jegymester.hu/production/480000/Parliament-visit
今(この記事を書いているのは帰ってきてからです)、改めて見てみても、SOLD OUTが目立ちますので、早目の予約が必要だと思います。まず、1回のツアーがそこまで多人数ではなく、かつEnglishのツアー自体が少ないですので。(日本語ツアーは残念ながらありません)
結論を先に申し上げますと、この国会議事堂の内部ツアーは、ものすごくよかったです。ツアーが、というか、国会議事堂の内部が、という意味です。私は、2回ブダペストに足を運んだからとかそういう事情を抜きにして、ニュートラルな立場で言わせて頂きますが、大変満足しましたし、この内部は、お金を出してみる価値ありだと思います。私と同じような失敗を繰り返さないためにも、ブダペスト訪問が決まったらすぐにこのツアーを予約してしまうことをお勧め致します。
料金は、Ticket price for non-EEA citizensで、8,400フォリント、とまあまあ高いです。1フォリントが約0.33円ですので、およそ3分の1で、日本円となります。あるいは、ユーロ換算は、ゼロ2つとって、4分の1とかでしょうか。換算方法はひとそれぞれですね。
予約が完了しますと、メールでURLが送られてきますので、そこからチケットをダウンロードして印刷して持っていきます。そのチケットを持って、国会議事堂の正面右側の地下にあるビジターセンターへ向かい、そのなかの一角にエントランスがありますので、予約時間にそこで並んで待つだけです。窓口には寄る必要はありません。直接列に並んでください。
この一連の流れの参考写真が以下になります。まず、ビジターセンターの入り口はこちら。

そして、ビジターセンターのなかにある、国会議事堂のエントランスはこちらになります。ここに直接並びます。

時間がくると、チケットのチェックおよび、その先にてセキュリティチェックがあります。ツアーとしては、オーディオセットを配られますが、それはガイドさんの話を聞くためのレシーバーとなります。見学者がぞろぞろ歩くことになりますが、その列が長くなっても、後ろの人も聞こえるように、ということです。ですので、英語ツアーであれば、ガイドさんが英語を話しますので、ガイドさんの英語がその機械を通して聞こえてくるという仕組みです。

内部の撮影は、一部を除き、基本的には撮影OKです。その、一部とは、ドームの中(下)は撮らないでください、と言っていました。内部は、どこかの宮殿にいるかのような荘厳さです。中は至るところが金ピカです。

ツアーは40分~50分くらいです。一番最後に、下写真の、いわゆる国会議員が集まって会議をやる会議場を見学できます。すごいきれいですよね。こんなところで働けるなんて、ハンガリーの国会議員は、なんとも優雅ですね。

ツアーが終わると、三々五々、解散となり、自分達で勝手に出口から出て行ってください、という流れになります。出口から出る際に、チケットが再度必要になります(機械にバーコードを読ませる)ので、チケットは最後までなくさないようにしてください。
2.ブダペスト中央市場
前回のブダペスト滞在は、土日だったため、中央市場に行けませんでした。この中央市場は、土曜は15時までの営業、日曜はお休みです。私はこの「土曜15時まで」というのを知らなかったため、夕方着いたときには、既に閉店、そして翌日の日曜はやっていない、という状況に陥ってしまいました。今回は、そのリベンジです。早速、内部を調査してきました。

中は、結構広いです。1階(地上階)は、食料品がメインのようです。2階(地上から1階層上がったところ)が、お土産品を中心に取り揃えています。

かなりの店数です。全て回るのは、一日かかってしまいそうです。1階には下のようにパプリカ専門店があったりしました。

2階は、物品中心です。このように、刺繍もものすごい品揃えです。こんな感じのお店が、たくさんひしめき合っています。

これは、街にあるスーベニアショップに置いてあるものは、この市場にくれば、全て揃う感じです。というか、それ以上です。街のスーベニアショップに置いていない商品もたくさん見つかります。ということは、個人的見解ですが、ここに来れば、街のスーベニアショップを見る必要はないんじゃないかと思うレベルです。

値段については、正直、街のスーベニアショップ同士でも、まちまちなので、基準が一定ではないため、一概にどっちが安いというのは難しいです。観光客向けの市場だからといって、決して高いわけではないと思います。店によっては、交渉は可能でした。これは私の感覚ですが、「ユーロの現金」で買いたいというと、まけてくれる傾向があるようです。一概には言えないですが、あくまで個人的見解です。全ての店舗を確認したわけではないですが、クレジットカードは使えました。(私は、1店ではカードで、1店ではユーロキャッシュで、買い物をしました)

繰り返しますが、お土産はこの市場でほぼ揃います。問題は営業時間です。土日絡めていく場合は、「土曜は15時まで・日曜は休み」ですので、難しいかもしれないですが、平日に行かれる方は、是非行程に組み込んで頂き、その分、街のスーベニアショップには寄らないこととして、他の観光に時間を充てられると、効率的になるんじゃないかと思いました。
3.グヤーシュのスープ
レストランは、前回同様、Paprika Vendéglőというところに来ました。実は、前回もグヤーシュを食べようと思って、この店を訪れました。が、あまり詳しくなかったため、注文時に、私「グヤーシュを食べたいんだけど」、店員さん「メインで?スープで?」、私「(どういうことだ?まあいいか)メインで」というやりとりで、結果、ハヤシライスのようなグヤーシュが出てきました。それはそれで美味しかったのですが、あの後、私がイメージしていたグヤーシュと何か違う、、という違和感を持ち続けていたため、スープを注文して、この違和感を払しょくしなければ、という思いから、またここに来ました。

もちろん、注文したのは、グヤーシュのスープ版。これです。これで、気になっていた胸のつっかえがひとつ取れました。はじめから、ハヤシライスのようなグヤーシュ狙いの方はいいんですが、私と同じようにスープ状のグヤーシュを想像している方は、注文時に、私のようなミスを犯さないよう、ご注意ください。

中には、お肉と野菜がゴロゴロ入っています。これは、非常においしいです。

これにて、前回やり残した案件は、全て回収しました。
最後に、前回(2ヶ月前)からのアップデート事項をご報告します。
4.ブダ城アップデート(2022年8月時点)
前回2022年6月初旬にブダペストに来たときにも、やはりブダ城の丘の上には登りました。前回同様、ケーブルカーではなく、川沿いの庭園入口のほうから入りました。

そうすると、エスカレーター(無料)で中腹まで上がれることは前回お伝えしました。下写真の、奥の屋根付きの傾斜しているところがエスカレーターです。これは前回時の写真です。

で、その当時は、このエスカレーターの終点からは歩きで登ったのですが、今回(2022年8月)は、エスカレーターの終点に着くと、更に上に行けるエレベーターが完成していました。もちろん、無料です。

このエレベーターに乗って、降りたところです。非常に目立つし、わかりやすいエレベーターです。

このエレベーターの到達地点は、既に丘の上です。もうこれ以上歩いて登らなくてもいいところです。降りたら、約5秒で、この写真が撮れます。すごいですよね、たった2ヶ月で、こんなに便利になりました。

以上、2022年8月時点でのブダ城情報でした。
今回の中欧3都市の旅は、これで終了です。皆様の旅の道しるべになれれば幸いです。ではまた。