中欧3都市を巡る~②ウィーン編
前回のプラハ編に引き続いて、次はウィーンへ車で向かいました。話は前後しますが、やはりここでも事前に、オーストリアの①ヴィニエットと②Low Emission Zoneについて調べました。ただこれらについては、以前、ミュンヘンに出かけたときに調べていますので、ここではさらりと触れさせて頂き、ウィーンの駐車場付きホテル情報、それからウィーンの定番である、楽友協会での音楽鑑賞と、シェーンブルン宮殿観光について、情報共有させて頂きたいと思います。今回私は、ウィーンには2泊しました。
この記事(②ウィーン編)の対象者は、
ウィーンに行ってみようと思っているが、以下のことが不安で躊躇されている方。
・車で行こうと思っているが、どういった規制(特に、ヴィニエット、Low Emission Zone)があるのか。
・ウィーンの駐車場付きホテルの情報について知りたい。
・楽友協会の黄金の間で音楽鑑賞をするには?
・シェーンブルン宮殿観光について(行き方、チケットの買い方、撮影スポットなど)。
・名物料理は何があるのか?
等々です。
オーストリアで車を運転する際の注意事項(①ヴィニエットと②Low Emission Zone)については、実は、既に当ブログで2022年7月に触れさせて頂いております。そのときは、オーストリアの西端を少しだけ走って、ミュンヘンへ行くというものでしたが、その後、特に変更はありません。あのとき調べたことがそのまま使えます。
①ヴィニエット
オーストリアの高速道路において、ヴィニエットについては、必要です。10日用、2ヶ月用、1年用とあり、必要に応じたものを、ガソリンスタンド等で購入して、フロントガラスに貼っておきます。私は、1ヶ月前に、このときのために、2ヶ月用を購入しており、既に貼り付けてありますので、オーストリアに入国後もそのまま運転を続けることができました。
②Low Emission Zone
こちらについても、前回調べた限り、ウィーンにはLow Emission Zoneは存在するようですが、少なくとも(M:普通乗用車、N:商用車とカテゴライズされたうえで、)Mカテゴリである普通乗用車は、現時点では規制はないようです。あくまで2022年8月時点での話になりますので、ご注意ください。オーストリアは、前回のチェコと違って、(商用車に関しては)スティッカーも用意されていますし、Zoneの線引きもされていますので、近々規制が始まる雰囲気が漂っています。今は普通乗用車は大丈夫です。
これらの事前確認・準備作業を経てから、プラハからウィーンに向かったということになります。ウィーンの向かった先は、宿泊先であるJUFA Hotel Wien Cityというホテルです。少し街中からは離れていますが、地下鉄U3で中心地であるStephansplatzに1本で出れることと、駐車場があるところということで、今回はこちらのホテルを選択しました。
例によって、駐車場のチェックから行います。
①アプローチの容易性 ★★★
高速道路からは、比較的運転し易い道でした。下りてからは、さほど遠くなかったと思います。
JUFA Hotel Wien Cityをナビに入れると、おそらく下マップのように、一方通行の道を北からアプローチすることになると思います(少なくともGoogle Mapではそう)。

そうすると、ホテル付近に着くと、下写真の景色になります。これ、いかにもこの右側のバーから入ればいいように見えますが、これは罠です。ここからは入れませんのでご注意ください。このバーのところは一旦通り過ぎてください。

しばらく進むと、右に、下写真のような狭い入口が見えます。こちらが正解です。一応、上のマップには、入口付近に赤い矢印を入れました。


ここを下りていくと、下のようなホテル駐車場の入り口となります。

②移動の容易性 ★★☆
目的地は、ウィーンの中心街(Stephansplatzあたり)として評価します。地下鉄はU3で、11分くらいなので、特に問題はないのですが、このホテルから最寄りのEnkplatz駅までは5分くらい歩きます。本当は直結してるくらいがベストなんですが。まあ、許容だとは思います。周辺の治安は良さそうですが、住宅街(マンション街)のため、夜は暗いです。ただ、怪しい暗さではなく、単に住宅地の暗さで、回りには窓やベランダがあるので、ひと気がないわけでないため、夜でも歩けると思います。Enkplatz駅はこんな感じできれいな駅です。

自動販売機で切符を買います。機械も新しいですし、操作は特に難しい点はなかったと思います。私の場合は、ウィーンに2泊いますので、48時間券を購入、14.1ユーロでした。


忘れないように、必ず打刻はしてください。

③安全性 ★★★
駐車場は、地下駐車場で、さらにホテル専用のエリアのなかなので、だいぶセキュアだと思います。
④支払い・料金 ★★★
料金は1日15.5ユーロ。良心的な価格だと思います。支払い方法は、チェックアウト時に、フロントで行います。フロントで精算すると、出庫するためのチケットをもらえるので、それで出る形になります。

⑤空き具合 ★★☆
狭いと言えば狭いですが、部屋数も限られていますし、満車というほどではなかったです。ちなみに、私は、ホテルに事前予約するべきか予め尋ねていましたが、そのときの答えは、You do not need a pre-reservation for a parking lot.とのことでした。つまり、予約する必要がないと言っているあたり、彼らの経験上、おそらく停められるということなんだと思います。

この日は、プラハに昼頃まで滞在したため、ウィーン到着は夕方になってしまいました。そのため、中心地あたりをふらふらするだけです。まずは、ホテルザッハーに向かいました。ここのカフェは、絶対に定番スポットのはずです。なぜかと言いますと、ザッハトルテの発祥として有名で、日本人はもちろんのこと、世界中から観光客が訪れるところだからです。

この日も夕方(17時半ごろ)ではありましたが、カフェの入り口には、長蛇の列ができていました。上写真は、ホテルの入り口で、その向こう側にカフェの入り口があります。
これが、そのザッハトルテです。やや酸味がある甘さです。横のクリームをつけながら食べるのがちょうどいい感じです。

食べ終わって、店を出たときは、閉店間際のせいか、これ以上並ばせないようにしていました。ですので、あまりにも閉店間際は並ばせてくれないようですので、ご注意ください。
ちなみに、このカフェでは、グッズは売っていません。ホテルザッハーのグッズは、ケルントナー通り(歩行者天国になっている通りです)沿いにある、(カフェではない)お店で売っていました。こんなぬいぐるみとかが売っていました。

ウィーンの定番土産としては、Mannerのウェハースではないでしょうか。そのお店が、Stephanplatzにあります。Stephan(シュテファン)大聖堂のすぐ横です。

なかにはウエハースだけでなく、いろいろなグッズも売られていますので、覗いてみても面白いかもしれません。

こんなエコバッグもかわいらしいかもしれないですね。

ウィーンといえば、シュテファン大聖堂も、写真を撮っておかないといけないですね。大きくて立派です。

私は、大聖堂には、基本的にはあまり入らないのですが、この大聖堂は、入りたい欲望にかられてしまうほど立派です。ということで中に入ってみました。中も、入ったかいはありました、すごい荘厳です。入口付近だけで入ってみて、雰囲気を味わいます。塔は、既にプラハでいくつか登ってきたところでもありますし、今回は登らずに終了です。時間が合えば登ってみてもいいかも知れないですね。

夜ご飯は、これまた定番のウィナーシュニッツェル(ウィーン風カツレツ)にしました。Figlmüller(フィグルミュラー)というレストランです。やっぱりかなり並んでいます。私、ここまで、(ザッハトルテから始まり)かなり、定番の動きをしているようです。実際、ホテルザッハーで並んでいた人も、ここでも見かけました。まさにミスターアベレージの面目躍如です。

当然、オーダーするメニューは、特にひねりはせずに、シンプルにこの「The Figlmüller-Schnitzel made of pork」17.9ユーロにしておきます。「どうせこの日本人はシュニッツェルにするんだろ」という感じでオーダーをとりにくるウェイターさんの期待に見事にこたえます。

お皿から、はみ出んばかりのシュニッツェルがきます(このお肉の下にお皿があります)。一緒についてくるレモンだけで3/4くらいまではいけます。が、最後のほうはレモンが足りなくなりがちです。レモンの配分には気をつけたほうがいいとは思いました。

この日は、ウイーン名物を堪能しまして、翌日はシェーンブルン宮殿に向かいます。前日に買った地下鉄の48時間券で、シェーンブルン駅まで行くことができます。

私は、特に予約はせずに行きましたので、チケット売り場でチケットを購入します。門に入ってすぐ左手の建物がチケットセンターです。中に入ると、正面一番奥に有人カウンターがあり、左手に数台自動販売機があります。私はよくわからなかったので、有人カウンターに並びました。圧倒的に、自動販売機のほうが列が少ないです。

結果的に、普通に入るだけのチケット(つまり、Imperial TourやGrand Tour)であれば、機械で買えました。じゃあ並んでいる人達は何なんだ、ということですが、おそらく、Sisi Ticketなど、他施設とのコンビネーションものは窓口で買うんだと思います。Sisi Ticketは機械で表示されませんでしたので。というわけで、普通に中に入るだけのチケット(Imperial TourやGrand Tour)を買うのであれば、下の機械で買えば、列をスキップできます。私は不覚にも並んでしまいました、勉強不足でした。ちなみに、Imperial TourやGrand Tourの違いは、Grand Tourが全ての部屋を見ることができて、Imperial Tourが途中まで、という違いです。見学中にある地点まで進むと、Imperial Tourの人はここで出てください、となります。あ、それからこのチケットセンターのトイレは有料です。トイレに行く方は、宮殿の入り口付近に、無料トイレがあります(宮殿に入るところで、後述します。)

しかも、チケットを購入した時刻が、11時30分だったにもかかわらず、13:00に入場できるチケットとのこと。約1時間半も待たされる羽目になってしまいました。こんな感じで、チケットには、「13:00から。Gate Aに集合」というように書かれてきます。

仕方なく、宮殿見学の前に、宮殿全体を撮影できるスポットへ移動して時間を潰します。その場所は、宮殿の背後にある丘、グロリエッテというところです。私と同じように、1時間くらい空いてしまった方は、時間潰しがてら、グロリエッテの丘に上がってみることをお勧めいたします。
その、そのグロリエッテ(という建物?)にまでは入る必要はないと思います。その手前の丘の上から、充分きれいな宮殿全体の景色を写真に収めることができます。グロリエッテへの行き方は、門から宮殿のほうへ進み、宮殿に当たったら、左に曲がって、宮殿と庭園を回り込むようにして、背後に出ます。(右からも行けるのかも知れませんが、私は左からしか試しませんでした。)

宮殿の背後に出たら、こんな景色が広がります。目指す場所は、この先に見える丘の上です。建物(グロリエッテ)の手前です。上の公式マップにも、グロリエッテまで20分と書かれていますので、往復で40分、上で写真撮影の時間を合わせると、空き時間が1時間空いてしまった方にはちょうどいいのではないでしょうか。

丘の上からは、このような構図で、全体をおさめることができます。宮殿の内部は撮影禁止ですので、この構図の写真が、シェーンブルン宮殿の紹介でよく使われる構図だと思います。

時間が近づいてきたので、もう一度同じ道を戻って、宮殿の正面(門がある側)にでます。門側からみて、宮殿の左手に入口があります。いわゆるチケットにかかれたGate Aですね。AとかBとかは気にせず、入口はここです。

ここから中に入ります。まず入ったらすぐ左手にトイレがあります。こちらは無料です。ここは、チケットの時刻にまだなっていなくても誰でも入れるエリアなので、チケットセンターの有料トイレに行くくらいなら、こちらに来たらいいと思います。そして、先には、右手に、荷物を預けるクラークがあります。大きな荷物はここで預けることになります。ロッカーではなくて、人に預けて、札をもらうパターンです。時刻が近くなったら、ここで荷物を預けて、先に進んでください。

この先に入口があって、そこに入っていくことになりますが、残念ながら、内部は撮影禁止です。入っていった先で、初めてGate AとかBとかに分かれます。日本語のオーディオガイドもあります。で、内部については、なかなか興味深いです。特に鏡の間は、きれいだと思います。ただ、もし既にベルサイユ宮殿に行かれたことがある方にとっては、あそこの鏡の間は素晴らし過ぎますので、ベルサイユは別格だったと思ってください。ここも十分素晴らしいです。なにせ世界遺産ですから。最後にお土産屋さんがありますが、売っている品揃えは、チケットセンターの中にあるお土産屋とだいたい一緒です。
この日の夜は、楽友協会でのオーケストラを予約していましたので、夜になり、そちらに向かいます。この楽友協会とは、ウィーンフィルハーモニーオーケストラの本拠地としても知られている会場です。さすがにウィーンフィルハーモニーを聞くことは叶いませんが、とはいえ、その会場(「黄金のホール」と言われる大ホール)の雰囲気だけでも味わうことができる別の楽団の演奏を聴きに行くことにしました。

楽友協会のホームページから、チケットは予約することができます。日本語にもなりますので、簡単です。
イベントから辿っていって、チケットを購入するという流れになりますが、一点注意して頂きたいことがあります。もし、黄金のホールでコンサートをお聴きになりたいという方がいらっしゃいましたら(少なくとも私はそうでしたので。単にいい音楽を聴きたいという目的の方は気にしなくてもいいのかも。ここでは私と同じような平均的な方を対象としています)、必ず、Großer Saalで行われるイベントを選んでください。Grosser Saalと表示されているかもしれません(ドイツ語で、ßはssのことです)。Großer=大きい、Saal=ホール、つまり、大ホールということです。なかには、Brahms-Saalでの演奏もありますので、ご注意ください。
座席については、人それぞれ好みがあると思いますので、何とも言えませんが、私はそこまで音質にこだわっていませんでしたし、黄金のホールのきれいな写真がとりたいという思いがまずありましたので、後方のバルコニーにしました。音にこだわる方は、たぶん1階でしょうか(わたし、そこまで詳しくありません)。もし私と同じように、ホール全体の写真を、という方でしたら、以下の買い方を参考にしてください。このような写真が撮れます。

バルコニー席の選択方法について、まとめました。

この日の演奏は、Wiener Mozart Orchesterという楽団の演奏でした。観光客向けなのか、全員モーツァルトの恰好をしており、ものまね番組でいうと、全員リトル長渕みたいな感じの、若干コミカルバンド感は拭えませんが、それでも会場の雰囲気はいいので、まあこれもありかなと思います。曲目は、モーツァルトばかり演奏するので、素人の私にもわかりやすいです。演奏の腕はというと、私にはよくわかりません。たまに笑いをとる腕はそれなりにあるようです。

グッズは、中に小さな売店はありますが、ほんとに出店という感じで、品揃えも悪く、しかもカードも使えなかったです。せっかくなので、記念に黄金のダッグだけ買って、記念撮影を。

1時間弱演奏して、休憩が入り、さらに1時間。計2時間くらいの演奏会となります。

こんな感じでウィーン最後の夜は更けていきました。(最後といっても、二晩だけですが。)
翌日は、ブダペストに向かいます。③ブダペスト編に続きます。