大潮のときのモンサンミッシェルについて

お待たせしました。ついに本命中の本命の登場です。モンサンミッシェルについての投稿です。その海に佇む孤島のような独特な姿は、私のような平均的な人間でも、一度は目にしたことがある超有名な観光スポットです。せっかくなので、海に浮かぶ姿を拝むために、年に数回ある大潮の日に、車でひとっ走りして、撮影してきました。モンサンミッシェルの橋の手前のエリアで、通称La Caserneエリアと呼ばれるエリアにあるホテルに、大潮の日に1泊だけするという行程です。

今回のお話は、特に皆様にお伝えさせて頂きたいことに絞って、3部構成です。

1.車でのLa Caserneエリアへの入り方

2.大潮の日および時刻の調べ方

3.大潮のときの撮影スポットについて

この記事の対象者は

海に浮かぶモンサンミッシェルの写真を撮りたいが、以下のことを知りたいと思っている方。

・いつ行けば、その姿を撮影できるのか。

・逆さモンサンミッシェルを撮影するための撮影場所について。

・車で行く場合、(宿泊者が)La Caserneエリアに入る際に注意すべきことはあるか。

等々

1.車でのLa Caserneエリアへの入り方

La Caserneエリアとは、下記の地図に示した、モンサンミッシェルにかかる橋の手前のエリアで、モンサンミッシェルに向かうには必ず通るところです。このエリアには、ホテルやレストランが数軒あり、そのホテルの宿泊者を除いて、基本的には一般車両は入ることはできません。車で行かれる方のうち、宿泊者以外の方は、その外側にある駐車場に車を停めて、シャトルバスでモンサンミッシェルに向かうという動きになります。一方、宿泊者の方は、このエリアに車でそのまま入ることができ、各ホテルの前に車を停めることができます。

このLa Caserneエリアへの車での入り方を、もう少し詳しくご説明致します。

まずは、ナビの設定の仕方から。目的のホテルをそのまま入れてしまうと、下記のように右側からのルートが表示されてしまいます。が、正しくは下図のように南側から進入しますので、ご注意ください。私は今回、Hôtel Saint-Aubertというホテルに宿泊しました。

このように、先に進んだコーナーのあたりに目的地ピンを無理やり設定すればスムーズかと思います。

さて、これで目的地付近に到達できたこととします。ここから、東から来た場合は右折、南から来た場合は(道なりが右カーブですので)左折という形をとって、La Caserneエリアへ入っていきます。

この道を少しだけ進むと、正面にゲートが現れます。右のほうにも行ける道がありますが、宿泊者は直進でゲートまでいきます。たまに、宿泊者でないのに、ゲートまで行ってしまって立ち往生している車も見かけますが、宿泊者以外はゲート右側へそれる道に行くことになります。下写真の感じです。

このゲートにきたら、下の機械にて、セキュリティコード(後述します。)を入力します。機械が2つあるのは、右のほうは、キャンピングカー等の高さがある車用だと思います。入力後、2秒くらいしたら(←ここ、なぜか少しタイムラグがあって、本当にコードがあっているかドキドキするポイントだと思います)駐車券が出てきて、それをとるとゲートが開きます。駐車券は、精算時に必要になりますので、(当たり前ですが)大切に保管してください。

時系列的に前後して申し訳ありませんが、この入力すべきセキュリティコードについてご説明致します。

このコードは、宿泊先のホテルから教えてもらうことになります。私の場合は、3日前にホテルから「車で来る場合は、ゲートでこのセキュリティコードを入力してください」というメールが来ました。

たぶん担当者によると思うのですが、以前、このエリア内の別のホテルに宿泊したときは、こちらから電話で聞かないと言ってくれなかった覚えがあります。

よって、そのホテルや担当者によって対応がまちまちなのですが、結局のところ、ホテルからこのコードを教えてもらわないといけないことには変わりはないです。もし向こうから言ってこないようなら、必ず事前に入手するようにしてください。

それから、後でホテルの人に言われたのですが、このエリア内から一旦車で出ると、出るときにその時点で一日分の駐車料金(9.8ユーロ)を支払うことになります。もう一度入ってくると、またさらに1日料金がかかりますので、ご注意ください。そして、セキュリティコードも新たに取り直しになるようです。できれば、一度入ってしまったら、翌日帰るときまでは出ないほうがよさそうです。

無事にゲートを通過できましたら、後は目的のホテルを目指すだけです。基本は一本道なので、そんなに迷わないと思いますし、迷っても後ろから車がどんどん来るわけではありません(後ろの車はゲートでモタモタしているはず)ので、安心して運転してください。

各ホテルの駐車場も、少なくとも部屋数分以上は用意されている感じなので、停める場所には困らないと思います。下写真は、Hôtel Saint-Aubertの周りですが、各ホテルとも駐車場には余裕はありそうです。

2.大潮の日および時刻の調べ方

続きまして、大潮の日の調べ方をご説明致します。

下記の公式HPへいき、行こうと思っている年のボタンを押してください。2022年8月の時点で、既に2023年のも用意されているようです。

https://www.ot-montsaintmichel.com/marees/

下画面のようなカレンダーが表示されます。フランス語なのですが、月名や曜日などは何とか頑張って解読してください。

オレンジに塗られた日は、比較的潮位が高い日になります。そのなかで、年に数日だけ、赤く塗られた時間があることにお気づきになろうかと思います。これが、一番潮位が高い時間、つまりここが大潮のタイミングです。

上のカレンダーでいうと、2022年8月には、8月13日21:21と、8月14日22:03に、そのときはくる、ということがわかります。このタイミングであれば、海に囲まれたモンサンミッシェルを撮影することができるはずです。

3.大潮のときの撮影スポットについて

さて、ここまでの話で、いつ(何時に)行けばいいのか、までは調べられました。次なる問題は、この瞬間(8月13日で言えば21:21)をどこで迎えればいいのか、を考えなくてはなりません。

撮りたい写真は、逆さモンサンミッシェルです。

私、体が一つしかないなかで、できるだけベストの場所で、その一瞬を迎えなくてはいけませんので、失敗は許されませんし、これはなかなか大変な作業です。とにかく歩き回って探すしかないと思い、まずは昼に歩いてみて、撮影場所の候補を探すことにしました。シャトルバスも走っているのですが、乗らずにとにかく自分の足で歩いて、時々立ち止まってカメラを覗いて画角をチェックしたりしながら、ひたすら場所のチェックを進めます。

調査の結果、たぶんここだろうなと思った候補場所は次の3か所です。地図にはだいたいの場所を記載しました。地形は、潮の満ち引きによってだいぶ変わるので、おそらくこの辺だったかなというところを書き入れましたが、詳細は、下の説明書きをご参照ください。

始めにお断りしておきます。私はあくまで平均的な人間で、カメラ素人です。素人の意見としてお聞きください。

①候補場所1(下写真):3つの候補のなかで一番モンサンミッシェルに近いところです。シャトルバスの終点で、バスを降りたあたりから橋の右側に寄って、前方のモンサンミッシェルを捉えます。

これは、昼の写真です。これはこれで立派だと思います。ただ、ご覧のとおり、手前は陸地になっており、陸続き感は否めません。

②候補場所2(下写真):モンサンミッシェル側から戻ってくると、橋が終わったところ、ちょうど橋のたもとになります。この橋のたもと、モンサンミッシェルに向かって左手に、橋から下りれる(ちょうど橋から陸地に変わるところ)をできるだけ、左(川のほう)へ行って撮影しました。私、個人的にはこの角度のモンサンミッシェルが一番きれいだと思います。手前に人工物である橋が写ってしまいますが、これを許せるかどうか、だと思います。

③候補場所3(下写真):最後は、かなり遠くてLa Caserneエリアまで戻ってきて、川を堰き止めているところです。ここは、ちょっとした休憩スペースのようになっていて、遠目にモンサンミッシェルを眺めることができます。ここもなかなかいい角度だと思いますし、望遠レンズを持っている方なら、全然ありだと思います。

さて、21:21が近づいてきました。ここからが本当の勝負です。まず、少し早めに③により、その後①へ。そこから②へと巡ってくることにしました。

①候補場所1:これは21時過ぎの写真です。先ほどの昼の写真と比べて、本当に水が入ってきていることに、まずは驚きました。ただ、個人的には、ちょっと近すぎですし、このあたり波があるせいか、水面に逆さに写りません。私の撮りたかった写真はこれではありません。が、観光客でごった返しています。下写真は、かなり橋の右側に身をせり出して、かつ自撮り棒を伸ばして距離を稼ぎながら、とりましたが、普通に撮ると、角度的には写真の左側に橋が写ってしまいます。なので、橋の端っこに立っている人を撮ったり、自撮りをしたりする観光客向きのスポットだと思います。正直ガチの人はここにはあまりいません。

②候補場所2:ガチの人はこっちにいました。ここも昼間からは想像できないくらい水が入ってきています。ここからは、逆さモンサンミッシェルを撮影することができました。おそらく、逆さを撮るにはここが一番いいと思います。やはりガチの人たちは、さすがです。

こういう写真を撮りたかったんです。

ちょうど、21:21を迎えました。満足です。

こうなると、少し欲が出てきてしまい、夜景モンサンミッシェルも撮りたくなりました。が、21:30頃だというのに、まだまだ明るいです。このガチの人たちと少し話してみたところ、背景が暗い写真をとるには、22:43分だ、と言っていました。日没時間ではなく、背景が暗くなる時刻を何でこうも分単位で正確にわかるのでしょうか。分単位で動くのなんて、日本人くらいかと思っていましたが、ヨーロッパ人もなかなかやります。驚きです。

22:40頃に戻ってきて、撮影してみました。スマホ撮影では限界がありますね。それと、既に潮は引いていて、残念ながら逆さにはなりません。夜景の逆さモンサンミッシェルは、暗くなる時刻に(大潮の日の)満潮を迎えなくてはなりませんので、かなり難易度は高いと思われます。

③候補場所3:この川を堰き止めた場所からは、やはり望遠レンズが必要だと思います。スマホの拡大だと、どうしても画像の粗さは気になります。これは、満潮前の20:30頃の撮影です。だいぶ逆さにはなりますが、かなり拡大しています。

ということで、私の結論は、逆さモンサンミッシェルをとるには、「大潮の日の満潮時刻に、橋のたもと(いわゆる候補場所②)から撮影する」ということになりました。そして、「夜景の逆さモンサンミッシェルを撮るのは、とても難しい」ということも、あわせてよくわかりました。

今回は以上です。皆様の旅の道しるべになれば、幸いです。

ではまた。

Follow me!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です