フランスから列車でスイス入国時(バーゼルで入国)の免税書類への税関スタンプ取得について

ブログ初めて約2ヶ月経過しましたが、読者の方から、たまに話が長いと指摘されることがあります。すいません、話が長くなってしまうのは、私の悪い癖のようです。ということで、本日は短くまとめようと思います。

フランスのパリでお買い物をして免税書類を入手した場合、日本在住者であれば、通常はそのままシャルルドゴールから出国するので、空港でPABLOという機械でバーコードを読み込ませることで、免税手続きに必要なフランス税関のスタンプを押したのと同じことになります。これは特に難しくはありません。ところが、シャルルドゴールから出国せずに、パリからTGVでスイスに向かい、そしてスイスから日本へ帰国する場合は、最後のEU出国ポイント、(スイスはEUではありませんので)つまりフランスの出口にて、税関でスタンプ(またはフランスの場合は、バーコード読み込み)をもらわないといけません。また、スイス在住者で、パリでお買い物してきてTGVでスイスに帰って来る、というパターンも同じです。こういったケースでは、TGV出発のパリ・リヨン駅でフランス国鉄職員に聞くと、だいたい、「TGVに税関職員が乗ってくるから、そこでもらってくれ」と答えるらしいです。が、実際に乗ってくることは稀です。そして、スタンプをもらえずに、結局諦めてしまうといった方もいらっしゃるのではないでしょうか。

今回は、列車でフランスからスイスへ入国する際に、どこでどのように、フランス税関のスタンプをもらえばいいのかを、私も実際にゲットしてきましたので、お話させて頂きたいと思います。ゲットしたのは、2022年7月です。

この記事の対象者は

EU外に居住されている方で、フランスで買い物して免税書類を作成してもらったが、フランスからは列車でスイスに向かうため、フランス税関のスタンプを取得できなくて困っている方(諦めようと思っている方)。

まず、今回のお話は、「EU非居住者が、EU内で買い物したものを、EU外に持ち出すため、EU内で支払ったその商品に係る税金を取り戻す」という処理になりますので、あくまで主語は、EU非居住者です。ですので、今回のお話は、EU居住者は対象外となってしまいます。ちなみに、スイスはEUに加盟していませんので、スイス居住者は、EU(例えばフランス、ドイツ、イタリアなど)で買い物した場合は、免税を受けられます。もちろん、日本居住者も可能、です。

ただ、この手続きを成立させるためには、上の「」内の「EU外に持ち出すため」というところを証明することが絶対に必要で、その証明は、出国側の税関が、まさに出国時に「あなたは、その商品をEU外に持ち出したことを証明します」とスタンプを押す、というのが基本的な流れになります。

ですので、フランスで買い物した例に当てはめると、フランス税関にスタンプをもらわないといけないということです。

が、このスタンプを押すという作業、フランス側から見ると、言い換えると、自分たちの税金取り分を逃す処理になるため、基本的には、喜んでやってくれるというものではありません。こういった背景が、前述した、TGVに税関職員が乗ってこなかったり、ということに繋がっているんだと想像致します。まあ、確かに逆の立場に立てば、わからないでもないですけど。ということで、自分たちからかなり積極的にアプローチしていかないといけないということになります。

今回のケースは、パリからチューリッヒ方面へ列車で向かうことを想定してます。つまり、国境超えは、バーゼルとなります。

このケースで、フランス税関のスタンプはどこでもらうか。結論を言いますと、バーゼルです。

始点はパリでなくても、ストラスブールでもEU内であればどこでもいいです。(私は、フランスのコルマール近郊で買ったものの書類にバーゼルでスタンプもらいました。)終点もチューリッヒでなくても構いません。要は、バーゼルでのスタンプ取得手続き方法をこれからご紹介するというお話です。2022年7月時点の話となります。(どんどん変わっていくこともあり得ますので、あくまで2022年7月時点でのお話ということでお願いします)

場所は、バーゼルのフランス国鉄駅になります。TGVは、スイス国鉄のホームに到着しますので、駅構内を移動する形となります。下記の地図をご参照ください。下記地図は、バーゼルSBB駅の拡大地図です。

このバーゼルのフランス国鉄駅は、長らく工事をしていましたが、先日行ったときは、いつのまにか新しくなっていました。駅の建物を出ることなく、階段(またはエスカレーター)を下りて、左の方へ進んで行けば辿り着けます。

この新しくなったバーゼルのフランス国鉄駅に、なんと税関の建物ができていました。Googleマップには載ってきません(2022年7月時点)が、行けばすぐにわかるところにあります。写真を添付します、こんな感じの建物です。

左側がスイス税関、右側がフランス税関です。いかにも新し目の建物です。

さて、建物が見つかっても、安心するのは早計です。私の経験上(今まで3回行きました)、中にはいつも誰もいません。フランス税関の入り口に張り紙が貼ってあります。その写真も撮ったのですが、反射で私が写り込んでしまったので、写真添付はやめて、書かれている文章をタイプします。

In the absence of

French customs

For all customs

formalities or

information

Call

at 0033 970278192

or 0033 970278193

or 0033 970278194

と書かれた紙が貼ってあります。つまり、不在のときは電話するという仕組みのようです。どれかに電話して繋がれば、今税関の前にいて、スタンプが欲しい、と言えば、5分後に行くと言われて、確かに5分後にどこからともなく税関職員が現れました。電話では一方的に英語で言っても一応わかってくれましたが、来てからは向こうはフランス語を話していましたね、パスポート見せてとか。こういうところ、やっぱりフランスですね。

けど、やることはだいたい決まっていますし、パスポートも似たような単語だった気もしますので、特に問題ありません。書類出して、パスポート見せて、購入商品の入った手提げ袋を見せたら、完了です。フランスで購入した場合は、税関職員が、免税書類をバーコードに読み込ませるだけで、OKです。特に実スタンプ印は必要ありません。システム的に処理されるようです。

ちなみに、フランス以外のEU諸国で作成した免税書類も対応してもらえるか、ですが、答えはYesです。さすがにフランス以外の書類はバーコード読み込みというわけにはいきませんが、例えばイタリアで作成された免税書類も、ちゃんと実スタンプを押してくれます。これは実証済みです。

スタンプ受領後は、書類に必要事項を記入して、投函。という流れになりますが、本日はスタンプをもらう方法のお話ですので、そちらは割愛致します。

あとは、一応、本来あるべきこの後の流れを簡単に申し上げておきますと、スイス在住者は1人300スイスフランまでは免税ですので、300スイスフラン未満であれば、スイス側に(持ち込んだ、という)申告不要。超えたら本来は申告してスイス側に税金を払うというのがあるべき姿です。が、このバーゼル駅ではスイス税関も誰もいませんので、ここでの申告方法は不明です。私は、フランスにて110ユーロの買い物でしたので、フランス側からの免税を受けるだけということです。日本在住者は、この金額が日本国の定めた(申告する)金額基準があるはずなので、それに従う形になるかと思います。

以上が基本的な流れになります。これで、私は無事にバーゼル駅でフランス税関のスタンプ(実質的にはバーコード読み込み)に成功しました。

ただ、最後に重要なことを言います。上記の電話番号、繋がらないときもあります。私は平日の14時頃と15時頃にかけて、繋がりました。が、おそらく夜間や土日祝日は、繋がらないんじゃないかと推測します。すべてのパターンを試したわけではないので、これはあくまで推測ですが、上記電話番号は、末尾が違っているだけの番号です。ということは、おそらくオフィスの内線番号と思われます。すぐ近くにオフィスがあって、そこからやって来るのでしょう。そして、そのオフィスの営業時間にしか人がいないんだと思います。そのオフィスの営業時間は、たぶん一般的な会社と同じような時間なんだと思います。日曜は出ませんでした。この点だけ、今の時点で、私も明確な答えを持っているわけではないので、ご注意ください。

休暇をとって(つまり土日ではない)フランスで買い物、そして営業時間内にバーゼルを通過する場合は、免税書類にスタンプはもらえると思います。スイス在住の方は、まあそこまでやるかどうかの話がまずありますが、後日バーゼルに行くことがあれば、そのときでもOKです(ただし、ルール上はそれまで未使用である必要がありますが)。

ということで、バーゼルでフランス税関のスタンプ(バーコード読み込み)を取得する件、可能性はゼロではないことだけは立証できていますので、今まで諦めていた方がいらっしゃいましたら、是非参考にしてください。

では、また。

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